キャメロン・スミスが豪州5人目の全英覇者に
✍️記事要約
世界最古のゴルフトーナメントの150回大会は、最終日に8バーディ「64」をマークしたキャメロン・スミス(オーストラリア)の勝利によって終幕した。首位と4打差の12アンダー3位からスタートし、2000年にタイガー・ウッズがたたき出した19アンダーを更新する通算20アンダーでメジャー初制覇を成し遂げた。
前半は、首位に立つロリー・マキロイ(北アイルランド)とビクトル・ホブラン(ノルウェー)の背中を必死に追いかける展開だった。2番でバーディを先行し、5番のパー5では2オン2パットのバーディ。「正直なところ、バックナインに入って何かが変わったわけではないんだ」。感触が良かったというパッティングのフィーリングがかみ合い始めたのが大きかった。
10番でまず1.5mほどのバーディパットを沈めると、11番(パー3)で5m弱を入れて2連続にした。「本当に順調だった」。1打目を左サイドのフェアウェイに置いた13番で、2打目をピン左手前5.5mにつけてバーディを奪取。「この1打目と2打目が、この1週間の中でのベストショット。2打目を打って『これは勝てる』と思った」とハイライトに挙げ、その勢いのまま15番まで5m以内のショートパットを決め続けて単独首位にのし上がった。
これまでメジャー大会をひも解けば、2015年の「全米オープン」の4位タイから始まり、18年「マスターズ」の5位、21年「マスターズ」の2位など勝ち切れずに来た。今年に入って1月「セントリートーナメントofチャンピオンズ」を制覇し、3月「ザ・プレーヤーズ選手権」でも優勝したのが「本当に大きな自信になった」。
豪州勢による大会制覇はスミスで史上5人目(ピーター・トムソン、ケルビン・デビッド・ジョージ・ナグル、グレッグ・ノーマン、イアン・ベーカーフィンチ)で、セントアンドリュースでの制覇は3人目として大会史に刻まれた。「まだ実感が湧かない。あと数週間は必要かも」。勝利の余韻に浸る夜の過ごし方を問われて「缶ビール2本」と答えたが、「それだけ?」と突っ込まれ、酒豪のオージーは「(その後は)クラレットジャグ20杯分」と笑わせた。
◇ ◇ ◇