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ギャンブル依存は病気 深刻な問題[2024.3.21]

ギャンブル依存は病気 深刻な問題

【記事詳細】Yahooニュース

✍️記事要約

✅ ドジャース・水原一平通訳も陥った? 「ギャンブル依存」は精神・脳にかかわる「病気」

21日、米大リーグ、ドジャース・大谷翔平選手の通訳、水原一平氏(39)が、突然、球団から解雇されたニュースが駆け巡りました。米国内では、違法ギャンブル業者による賭け事をするために、大谷選手から金品を盗んだと報道されています。

現時点ではっきりしたことはわかりませんが、水原氏が自らを「ギャンブル依存」であると認めたことを伝える報道もあります。

 ギャンブル依存は「病気」であることが世界の常識となっています。米国精神医学会における精神疾患の診断分類、つまりガイドライン的存在である「DSM-5」では「ギャンブル障害」として治療対象に挙げており、また、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類でも「病的賭博」として、疾患に認められています。

 この病気は、日本国内でも大きな問題になっています。少し古いデータになりますが、厚生労働省の2017年の調査結果では、国内でギャンブル依存が疑われる状態となった人は約320万人(生涯を通じて)、20歳から74歳の総人口の3.6%にもなると発表されました。

■ 報酬期待で「ドーパミン」

 人がギャンブルに引き寄せられていく最大の原因は、脳内の神経伝達物質「ドーパミン」にあるとされています。ドーパミンは別名「快楽物質」とも呼ばれ、「気持ちいい」「幸福を感じる」「意欲的になる」などの状態にかかわるホルモンで、ギャンブルによって活動性が高まることがわかっています。

 精神科医の蒲生裕司さんは、「ギャンブルに勝ったときにドーパミンが活発になるわけではなく、『今日は勝てるのではないか』『儲かるかもしれない』と、『報酬』への期待を抱いているときのほうが活発になる」と説明しています。賭けに勝てば「もっと儲かるかも……」、負けた場合には「今度は取り返す」と「次の報酬」を期待するドーパミンが出て、人間を依存という渦に巻き込んでしまうのです。

 脳外科の分野でも、ギャンブルに依存した人の脳内で、どのような異常が起こっているか画像的に判断する研究が進んでいます。ギャンブル依存は精神科、脳外科の分野における病気であることがはっきりしています。

 日本国内では、今回の水原氏が関係したとされるスポーツ賭博はあまり一般的ではありませんが、パチンコ・パチスロに加え、競馬や競輪といった公営ギャンブルの存在が身近です。近年では、さらに身近な「オンラインカジノ」などが、今後の「ギャンブル依存」を増やす可能性があり、深刻な問題になりつつあります。

■英訳

On the 21st, news spread that the interpreter for Shohei Ohtani, a player for the Los Angeles Dodgers, Mr. Kazuhira Mizuhara (39), was suddenly dismissed by the team. It has been reported in the United States that he stole money from Ohtani to engage in illegal gambling activities.

At this point, it's unclear what exactly happened, but there are reports indicating that Mr. Mizuhara admitted to being "gambling-dependent."

Gambling addiction is recognized worldwide as a "disease." It's classified as a treatable condition under the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM-5) by the American Psychiatric Association and recognized as "pathological gambling" by the World Health Organization (WHO) in the International Classification of Diseases.

This illness is also a significant issue in Japan. Although the data is somewhat dated, a survey by the Ministry of Health, Labour and Welfare in 2017 revealed that approximately 3.2 million people in Japan (over their lifetime) were suspected of having a gambling addiction, accounting for 3.6% of the total population aged 20 to 74.

The main reason people are drawn to gambling is believed to be the neurotransmitter dopamine in the brain. Dopamine, also known as the "pleasure chemical," is associated with feelings of pleasure, happiness, and motivation, and it's been found to increase in activity during gambling. Psychiatrist Yuji Kamio explains that dopamine doesn't increase significantly when someone wins at gambling but rather when they anticipate a reward, thinking, "I might win today" or "I might make a profit." The anticipation of reward releases dopamine, leading individuals into a cycle of dependency, whether they win or lose.

In the field of neurosurgery, research is underway to visually assess the abnormalities occurring in the brains of individuals addicted to gambling. It's clear that gambling addiction is a medical condition within the fields of psychiatry and neurosurgery.

While sports betting, which Mizuhara is said to be involved in, may not be very common in Japan, there are other forms of gambling such as pachinko, horse racing, and keirin (bicycle racing) that are prevalent. Additionally, with the rise of online casinos and similar platforms, there's a growing concern about the potential increase in gambling addiction in the future, making it an increasingly serious issue.

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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 2030年秋頃に大阪にカジノを含むIR施設がオープン予定。

こちらには、ギャンブル依存症の患者さんを増やさないために次のような制限があります。①日本人のカジノ入場料を6000円②入場回数を7日間で3回、28日間で10回までに制限。これらの対策が功を奏するか不明ですが、依存症の奥深さは軽視できません。

何よりもカジノを体験したことで、「あの刺激をまた味わいたいなぁ」と気軽な気持ちで、次はオンラインカジノに手を出していくことでしょう。当然ながら、ここには何も参加制限もありませんし、気がつけば更なる刺激を求めて、違法な闇カジノにはまる可能性も十分にあります。

もう走り出してしまったIR施設のオープン。さすがにもう引き返せないでしょう。こうなった以上は2023年9月に大阪府警が31人を逮捕したバカラ賭博店のような闇カジノを、これからもどんどん摘発することも同時並行で必須ではないでしょうか。
✅ 行動経済学では、ギャンブル依存症の人は経済学的に不合理な行動をとることがわかっており、ギャンブル依存症の人による不合理な行動が、結果として胴元に大きな利益をもたらしている。
 たとえば、確率論に基づくと、ギャンブルで勝つ確率は極めて小さいにもかかわらず、ギャンブル依存症の人は自分の主観や経験によって勝つ確率を高めに見積もってしまう傾向がある(ギャンブラーの誤謬)。
 またギャンブルで少しずつ負けが込んでくると、その負けを取り戻そうとしてよりリスク志向になる傾向がみられる(帳消し効果)。 
 さらに、それまでにギャンブルで使ったお金や時間が無駄になることを惜しんでギャンブルにのめり込んでいってしまう(サンクコストの罠)。
 ギャンブルで負けた分をギャンブルで取り戻そうとするため借金を繰り返し、短期間のうちに雪だるま式に借金が膨らんでいく。ギャンブル依存症の人に多重債務者が多いのはこのためだ。
✅ ギャンブル障害は賭博をする時間や頻度を自分でコントロールできず、日常生活で賭博を他の何より優先させるようになり、多額の損失や家族との不和、仕事への影響など否定的な結果が生じていても続けるようになります。
当初は金銭が目的で始まったものであっても、ギャンブルという行為自体への依存も生じており十分な利益が出てもやめられないことがあります。

現在はオンラインなど様々な方法で賭博を始めることが可能となっていることからその増加が危惧されています。
ギャンブル障害に関しては自己責任論がよく出ますが、疾患でありまた様々な精神疾患との関連も指摘されるもので本人もやめられないことから苦悩し追い込まれていることが多くあります。どうか多くの方の意見が誰かを追い込むことがないようにメディアやその受け手は冷静に見ていってほしいなと思います

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