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スマホあるのに なぜナビ売れる?[2022.7.23]

スマホあるのに なぜナビ売れる?

【記事詳細】Yahooニュース

✍️記事要約

✅ 無料のスマホナビがあるのになぜ売れる!? 市販「カーナビ」が令和の時代にも売れ続ける理由とは

■ 2020年以降はコロナ禍や半導体不足の影響で減少傾向だが…

 いまや、初めての目的地へ出かけるときの道案内はもちろんのこと、渋滞を避けて効率のいいルートを走行するにもカーナビは欠かせない存在となりました。

 伊藤忠グループのリサーチ会社であるマイボイスコムが2020年12月に調査したところによると、カーナビの装着率は乗用車全体の8割に装着されるようになったとのことです。

10インチ大画面を実現したカーナビパナソニック「ストラーダ」CN-F1X10BHD。2DINスペースにこの大画面がインストールできることで人気を呼んでいる
 そんな中で、世間でよく聞かれるのは「カーナビはスマートフォン(スマホ)に取って代わられるのではないか」との話です。

 スマホでは無料で使えるナビゲーションアプリが数多く登場しており、わざわざ最低でも数万円~20万円以上もするカーナビを買う必要はないと考える人が増えているからです。

 確かに、直近の電子情報技術産業協会(JEITA)の統計を見ると、2020年以降、カーナビの販売台数が急減していました。19年には600万台あった販売台数が20年には519万台に、21年には476万台と大きく販売台数を減らしています。

 ただ、これはニーズが減ったというよりもコロナ禍と半導体不足が大きく影響したと考えられます。順調に売れていた2019年当時を振り返れば、その頃はすでに無料のナビゲーションアプリは普及しており、2022年のいまと背景は大きく変わっていないからです。

 むしろカーナビは大画面に対するニーズが極めて高く、店頭ではその注文が後を絶たないと言います。現状では半導体不足によって受注に追いついていない現状にありますが、これは純正カーナビが相次いで大画面化していることからも時代のニーズが読み取れます。

 一方でスマホはこの大画面には対応できません。

 タブレットを使う方法もありますが、車内では収まりが悪く使い勝手の面で決して良いとはいえないでしょう。さらに日本では車内でTV放送が見られることを重視する傾向にあります。そのため、日本で販売されるカーナビのほぼすべてにTVチューナーは内蔵されていますし、本来はTVチューナーを装備していない輸入車でも日本仕様には追加して対応しているほどなのです。

 さらに車載ナビではHDMI端子を経由することで、スマホで配信されたストリーミングサービスも大画面上に映し出すことができます。

 走行中は映像がキャンセルされますが、自己責任で、アフターパーツの追加により走行中でも見られるようにすることは可能です(※画面を凝視しなければ、映像を映すこと自体は違反になりません)。つまり、こうしたエンタテイメント系に対する需要がカーナビの需要を支えている大きな理由のひとつになっているのです。

■ カーナビとしての能力もスマホと車載ナビでは大きな差がある

 そして、これは使っているとわかることなのですが、カーナビとしての能力でも車載ナビとスマホでは大きな差があります。

 ひとつが測位精度です。

 スマホは測位にGPSからの電波だけを利用するのを基本としていますが、車載ナビは車速パルスやジャイロセンサーなども併用しています。よって、車載ナビはGPSが測位できなくなったときでも自車位置を見失うことはなく、これはビル街や山間部に出掛けた時の安定した測位に役立ちます。さらに大きめの立体駐車場や地下駐車場から出たときでも進行方向を案内できるメリットにもつながります。

 ふたつめは地図データの充実度です。スマホで使うナビアプリは、通信でデータを得ていることもあり、できるだけデータを軽くして対応しています。

 そのため、Googleマップでは交差点拡大図や高速道路のJCTでのガイドは表示しません。Yahoo!ナビではこれらを表示するものの、地図に表示される内容はカーナビ内にデータを持つ車載ナビに比べるとかなり削っています。また、車載カーナビでは常識である、道路の高低差認識にもスマホのナビアプリでは非対応です。

 とくに交差点拡大図では、カーナビの案内の仕方が日本と欧米では異なるという、社会インフラの違い、あるいは文化の違いが背景にあります。

 欧米の道路は細街路を含むすべてにストリート名が付与されるため、交差点で進むべきストリート名を案内すれば済みます。欧米生まれのGoogleマップやAppleカーナビが、いずれも交差点拡大図を表示しないのはこうした背景があるからなのです。

 対する日本はストリート名は一部の道路しか付与されていませんから、交差点拡大図を表示して進行方向をガイドしなければなりません。日本生まれのYahoo!ナビでは交差点拡大図を備えているのもここに理由があるのです。

 ルートガイドでも音声ガイドで違いがあります。

 スマホによるナビアプリでは電子合成音となっていますが、車載ナビではPCM録音した鮮明な音声でガイドされます。これはストレスなくルートガイドを受ける意味でも大きな差となることは間違いありません。さらに大型施設の入口情報に非対応であるナビアプリも多く、入口とはまったく違う場所に案内されることもあります。つまり、ナビアプリではこれらのデータの収録を最小限とすることで送信をしやすくしているのです。

※ ※ ※

 一方で、スマホのナビアプリが車載ナビよりも優れているのは、目的地の検索能力です。車載ナビは大半がメニューから入るなど手間がかかりますが、スマホでは音声で施設名などを入力すればほとんどが一発で探し出せます。また、地図データの新鮮度も常にサーバーから最新の地図データを取得するスマホに軍配が上がります。

 とはいえ、まだ少数派ですが、最近は車載ナビもコネクテッド化が進んだことで、音声による目的地検索を実現したり、最新の地図データをリアルタイムでサーバーから取得してデータ更新できるように進化しています。そして、車載ナビはいま、その役割を運転支援の一部を司る重要な役割を果たしつつあります。

 とくに自動運転における高精度な測位は車載ナビでしかできないものであり、緊急時の自動通報を行う際の位置情報や車両状況を伝えられるのも車載だからこそ可能になるものです。その意味でスマホのナビアプリが普及したとしても車載ナビは決してなくなりはしません。むしろ、車載ナビは単にルートガイドにとどまらず、車両側と連携したインフォテイメントシステムとして進化していくことになるのです。

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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 記事にもある通り、測位の面ではやはり車載ナビに軍配が上がる。スマホは現在地のロストが激しい(車載ナビならロストしないと言うわけではない。なぜか銀座はロストしやすい)し、今向いている方向すら認識できないケースも多い。農道などとんでもない道に持って行かれることもある。
やはり適材適所。どっちかに絞れるものではない。
✅ 自分の車は市販ナビのOEMをディーラーで付けてます。
カーナビがついてない代車に2か月乗ったときはスマホナビで過ごしましたが、ナビの基本機能としては問題無かったです。
スマホは小さすぎるので細い道とか慣れてない道は厳しいですね。
タブレットか大きいディスプレイは必須かと思いました。
たまに電波状況等で不安定になったり、自車位置が飛んだりしたので精度を求めるとやはり従来型の方がまだ信頼性はあると思います。
私のカーナビは地図更新が年2回でSDカードかアプリでの更新ですが、昔はわざわざメーカーに預けていた頃に比べたら苦ではないです。
音楽聞きながら楽しくドライブするのが好きなので、カーナビは高くても使い続けると思います。
✅ 私は市販のナビを利用してます。
理由はBlu-ray、DVD、CDを利用するから特にBlu-rayだと使用できる機種が限定される。
これに関してはスマホナビだと動画をできるが走行中は見ることや操作することが無理だから中々譲れない。
まぁ一番の理由は記事でもあったジャイロセンサーなどで自車の位置を見失うことがない。
やはり、いくら数が増えたとはいえGPSだけでは得られない位置情報と自車速度に対応しきれない。
やはり、カーナビはカーナビ、スマホならスマホと役割を分けた方が良いと思う。

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