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予算20万円!3月期決算の「増配株」[2021.3.17]

予算20万円!3月期決算の「増配株」


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✍️記事要約🗒

✅ 予算20万円で買えちゃう!3月期決算の「増配株」厳選3銘柄

上場企業の過半を占める3月期決算企業の中から「20万円以下で投資できる」銘柄に着目しました。

最低購入額が小さい銘柄への投資メリットの1つは、株数の積み上げがしやすいこと。配当金収入を増やしていくためには、株数を増やすか保有株が増配することが必要ですが、さらに複数単元を保有することによって選択肢が増えます。

例えば、ある銘柄を100株(1単元)しか保有していない場合は、もし株価が急騰して売りたいと思っても、基本的には100株すべて売却しなければならず、株主ではなくなってしまいます。その後の株価上昇や増配があっても恩恵を受けられません。

一方、複数単元を保有しておくと、一部を利確して残りを保有し続けるという選択ができます。株価が購入時の2倍になったところで半分売れば、すでに投資金額は回収していることになるのです。

最低購入額が小さい銘柄は、複数単元を持ちやすいのがメリットですね(ナンピンもしやすくなりますが、基本的にナンピンはさらに損失を膨らませる可能性があるため推奨していません)。

MCJ(6670):7期連続増配中
MCJ(6670)は主にパソコン関連ビジネスを展開する持ち株会社。乃木坂46のCMでも有名な「mouse」パソコンや、「iiyama」ブランドのモニターなどを手がけています。

7期連続で増配を続けており、今2021年3月期も増配予想と8期連続増配を見込んでいます(分割調整後)。配当政策は、配当性向30%以上を目標としており、前回の記事でも紹介した株主資本配当率であるDOE(配当性向×ROE)4.5%程度も掲げています。

過去4期ROE18%以上を維持しており、効率的に利益を出すことができている会社です。流動比率291.7%、自己資本比率は56.0%と財務基盤もしっかりとしていますね(いずれも前2020年3月期)。

前期はWindows7更新や消費税増税前の駆け込み需要などがあり好調でした。今期はコロナ禍による巣ごもり・テレワーク需要もあり、引き続き業績は好調です。

当社はM&Aも駆使して成長してきました。コロナ禍において多額のキャッシュアウトを控えているものの、今後のM&Aの動きにも注目しておきたいところ。ゲーミングPC分野でも人気が高いです。国内生産にこだわり、開発から仕入れ、製造、販売、アフターサービスまで一気通貫で手がけているのも強み。第3四半期決算を見て今回新規で投資していますが、東証2部上場なので1部昇格も期待したい銘柄です。

100株以上から株主優待を実施しているのも魅力です。1000株以上保有すると優待内容がグレードアップします。予想配当利回り3%以上、PER10倍以下であり、グレアムのミックス係数(PER×PBR、22.5が1つの目安)も17.8と割安な点も魅力的です(本稿執筆時点)。日足チャートの形はあまりよくないですが、中長期で増配が期待できると考え保有しています。

エフティグループ(2763):8期連続増配中

光通信(9435)の子会社で、情報通信機器販売を中小企業向けに展開している会社。8期連続で増配しており、今2021年3月期も増配予想で9期連続の増配を見込んでいます(分割調整後)。配当性向は50%メド。ROEは過去3期20%以上で推移するなど、効率よく収益を上げることができています。自己資本比率47.0%、ネットD/Eレシオは0.67と1倍以下であり、財務面も良好です(いずれも前期)。

当社はLED照明や蓄電池の販売、光回線サービスやビジネスホンなど、企業活動をするうえで欠かせないサービスを展開しており、全国に直営25拠点、フランチャイズ36拠点を構えています。光回線などのストックビジネスの売上高は今期末に52.4%を計画しており、今後も安定した業績が期待できそうです。

収益力も高く、営業利益率はおおむね10%以上で推移。東名(4439)の7.2%、No.1(3562)の4.0%などと比較しても高い利益率を誇ります。予想配当利回りが4.4%と高いのも魅力的です。

気になるのは、電力小売りも手がけているため、1月のJPEX(日本卸電力取引所)の価格急騰によるコストアップがどれほどになっているのかですが、ホープ(6195)とは異なり、主力事業ではないのでそこまで心配はしていません。

ビジネスブレイン太田昭和(9658):9期連続増配中

当社は「業務とシステムの分かる経営コンサルタント」「システムの分かる会計士」「会計の分かるエンジニア」を強みとし、経営会計コンサルティングや会計システム開発などを手がけています。IFRS対応支援やIPO支援も。人事給与のアウトソーシングなどBPO事業は、おおむね1年以上の長期契約を締結しているストックビジネスであり、安定した収益源となっています。

10期連続の増収で、配当は9期連続増配。今2021年3月期も増配計画で10期連続増配の見込みです。配当性向は20~30%台で推移しており、無理なく増配を続けているといえます。

収益面では今期、営業利益率7.7%、ROE14.1%を予想しています。営業利益は4期連続増益の予想と順調です。財務面も自己資本比率55.0%、手元流動性比率3.0カ月、ネットD/Eレシオ1倍以下と心配ありません(前期)。

経営会計コンサルティングからシステム開発、BPOまでワンストップでサービスを提供できることが強みであり、安定的に受注が続いています。証券会社向けのファンドラップシステムは大手が採用。2019年末の売買⼿数料無償化により、証券業界がストック型ビジネスへの変⾰を求められる中、楽しみな事業です。

株主優待もあり、1年以上の継続保有が条件ですが、100株以上で1000円相当、200株以上で2000円相当のクオカードをもらうことができます。増配と優待の2つの保有メリットがあり、週足や月足の株価が上昇傾向にあることもいいですね。

まだまだある!「20万円で買える増配株」

配当投資に関しては苦い経験もあります。100株だけ購入した銘柄が大きく値上がりしたものの、配当金や優待をもらい続けたいこともあって売れないというものです(幸い含み益のままですが)。

こうした経験から現在は、200株以上と複数単元で購入するようにしています。保有している銘柄の株価が上がって買い増しする際も、最初に100株だけ買った場合に比べて平均取得単価が上がりにくいこともメリットに感じます。

上記の3銘柄以外にも3月期決算企業の中では、14期連続増配予定のNECネッツエスアイ(1973)、11期連続増配予定のイエローハット(9882)、5期連続増配予定のグリムス(3150)も投資額20万円以内で購入できる増配株としてチェックしておきたいです。
NECネッツエスアイは今、注目の5G関連の工事などを手がけています。イエローハットは洗車関連商品やタイヤチェーンなどが好調で今期2度の上方修正を発表し、増配幅も拡大。グリムスは電力小売りも手がけていますが、3Qの進捗がよく、ポジティブサプライズの可能性もあると考えています。
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