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井上尚弥がタパレスKOに時間がかかった衝撃理由が判明[2023.12.27]

井上尚弥がタパレスKOに時間がかかった衝撃理由が判明

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✍️記事要約

✅ 井上尚弥がKOに時間がかかった衝撃理由が判明…タパレスの当日体重はスーパーライト級だった…やっぱり怪物「苦戦」への反論は正しかった

プロボクシングのスーパーバンタム級の4団体を統一し史上2人目となる2階級4団体制覇の偉業を達成した井上尚弥(30、大橋)が27日、横浜のジムで一夜明け会見を行った。WBAスーパー&IBF世界同級王者のマーロン・タパレス(31、フィリピン)から2度のダウンを奪い、10ラウンドにKO勝利。ジャッジの一人がフルマークをつけた完勝だったにもかかわらず「階級の壁があった」「苦戦した」などの意見が飛び交ったことに「2団体王者に10回KOで終わったらよくないですか?」と戸惑いを見せた。本当に井上は階級の壁にぶつかって苦戦したのか。実は、倒すのに手を焼いた原因となる衝撃事実が判明した。

■ 「この内容でそんなこと(苦戦した)を言われたらどうしたらいいんですか?」

史上2人目となる2階級4団体統一の偉業を成し遂げた夜の“打ち上げ”も井上らしかった。場所は深夜営業のラーメン店。その日が28歳の誕生日だった弟で、WBA世界バンタム級王者の拓真、父の真吾トレーナーらの家族と身内だけでのささやかな祝宴。億を稼ぎ、リングサイドには、布袋寅泰、今井美樹夫妻などの著名人がどっと押し寄せるモンスターは、決しておごることなく、自分の居場所を見間違えない。
「少し寝た。夢?見てない。昨日の試合が夢だったらどうしようかなと」
 映像は2度見返した。
「落ち着いて映像も見返して高い技術戦を繰り広げていたんだなという印象」
 4ラウンドに多彩なボディ攻撃から左フックを顎にクリーンヒット。少しぐらつかせたところに、左フック、右ストレート、左フックのトリプルコンビネーションを浴びせて、両膝をつかせた。だが、ここで仕留めきれず、勝負にいった5ラウンドには、逆に右フック、右アッパー、ボディなどの逆襲を受けた。7ラウンドからは、タパレスが、重心を後ろに置き、ショルダーブロックで井上の右を遠ざけたL字ガードディフェンスにスタイルを変えると、パンチを当てることに手を焼き、フィニッシュしたのは10ラウンドだった。
「このまま楽に進めれば、ポイント的には勝てると思っているなかで、やっぱりKOで勝ちたかった」
 KOパンチは、2度繰り返したワンツー。ガードを通常モードに戻していたタパレスのグローブごとテンプルを打ち抜いた。
「狙っていた。ガードの上からでも強いパンチを打つと、相当なダメージがたまる。こじあけたといった感じかな」
 判定も「頭をよぎった」中で、KOで決めるあたりが、井上が世界から称賛される所以。だが、元ボクサーも含めた関係者や、SNS、ネット上では「階級の壁があった」「苦戦した」などの声が飛び交った。
「階級の壁とか、苦戦したとか、(昨日の試合後にネットなどで)よく言われていますけど、この内容で、そんなことを言われたらどうしたいいんですか?」
 井上は苦笑いを浮かべた。
「相手のタパレスはチャンピオンですよ。それだけ自分への期待値があるのはうれしいことですが、やり辛いですよ。まあまあ無傷ですからね。2団体王者に10回で終わったらよくないですか?」
 擦り傷ひとつない綺麗な顔で一夜明け会見に現れた井上は戸惑っていた。
 隣に座っていた父の真吾トレーナーが、「4(ラウンド)で終わっていたら漫画の世界になっちゃう。(世間がボクシングを)軽くみちゃうよ。(タパレスが)あそこまで頑張ってくれたから、経験を踏まえて、“より(頑張ろう)”っていうのが出てくると思うので逆に良かった」とフォロー。

 大橋秀行会長も「採点もね。一人はフルマークですからね」と続けた。
 井上は「なんか一発二発パンチをもらったら、苦戦してんじゃないかって…漫画じゃないんだから」と愚痴った。

過去に漫画の世界よりドラマチックな試合を見せ続けてきた。必然、求められているハードルは高くなっている。

 パウンド・フォー・パウンドのランキングを発表している米専門誌「ザ・リング」は、タパレス戦を受けて「パウンド・フォー・パウンドの1位は誰か?という議論が始まる。年間最優秀選手候補だ」と絶賛した。現在の1位は7月に先んじて2階級4団体制覇をやってのけたテレンス・クロフォード(米国)。世界最強の称号を手にするかもしれない井上への期待値が上昇するのも無理はない。

 試合後のリングでは、井上が「一発(パンチが)効いた」と話をした音声が拾われていた。そのことについては「知られたくなかった(笑)。効いていないっすよ(笑)」と笑って一蹴した。
「だいたい(パンチを)見切れていた。何回か危ないなというパンチはあったが、見えている中でのタイミングだった。もし予測しないでもらったら効くなというのはある、タパレスが倒してきていたという理由もわかりますね」

 2団体統一王者のタパレスは簡単な相手ではなかった。
 だが、それ以上に井上が倒すのに手こずった真相が判明した。
 試合当日の体重は、井上が前日計量の55.2キロから「6キロ戻しの61.2、3キロだった」のに対して、タパレスは、55.0キロから8キロ以上を増加させ、63キロを軽くオーバー。63.5キロがリミットのスーパーライト級の体重だったというのだ。確かに上背はないが、タパレスの肉体は、まるで鋼のように筋肉隆々で、井上よりも一回り大きく見えた。

 プロボクシングは、試合前日の午後1時の計量さえクリアすれば、翌日の試合までの水分補給や食事などのリカバリーは自由で、体重を増やしても問題はない。実際のリングでは、スーパーバンタム級の同じ体重で試合が行われるわけではなく体重差が生まれる。IBFは、安全性から極端な体重増加を避けるために、当日計量を行い、増量幅に制限を設けているが、今回は、4団体統一戦だったため、IBFの当日計量は採用されなかった。
 井上の「61.2、3キロ」も階級で言えば、61.2キロがリミットのライト級に相当する体重だが、タパレスは、さらにひとつ上のスーパーライト級の体重だったのだ。おそらくタパレスは、試合後に「凄いパンチ力だった」と振り返ったほどの井上のパワーに対抗するために、わざと体重を増やし体をでかくしたのだろう。タパレスは、巧みなディフェンスでクリーンヒットは、ほぼ回避していた。だが、井上クラスの規格外の威力のパンチを受けるとガードの上からでもダメージは蓄積する。元々タフで打たれ強いファイターではあるが、その2キロの体重差が、さらなる耐久力につながり、10ラウンドまで生き延びたのである。 
 ある意味、それが「階級の壁」と言えるかもしれないが、スーパーバンタム級で、ここまで体重を増やすのは珍しい。そのスーパーライト級に相当するタパレスを見事に倒して見せたのだから、やはり井上は怪物。10ラウンドKO勝利を「苦戦」と評するのは間違っている。
 井上は次戦に向け「まだ体はでかくしていこうかな」という話をしていた。
 スーパーバンタム級初戦となったフルトン戦では、当日に61キロまで戻すはずが、60.1キロまでしか戻らなかった。今回は、その理想形まで戻した。
「無理して増やしたわけじゃなく、自然と体重が戻ってきた。ベストでした。スーパーバンタム級では、6キロを戻しで試合をしたことなかったので、どう感じるのかなと思うところはあったが、スピード、キレも落ちることなく、よりパワーに重心が乗るというか、いいリカバリーができた」との手ごたえがあったが、逆にタパレスの重さを肌で感じ、ベースのフィジカルを増強しておけば、まだもう少し当日の体重を戻せるという感触をつかんだのかもしれない。

見返した映像では、解説者の一人が「パンチがちょっと大振りじゃないか」と指摘するシーンもあった。
 だが、それも意図的に放ったパンチだったことを明かした。
「しっかりとした狙いがある。そこからの打ち終わりへの返しだったり、それで相手へプレッシャーをかけたりとか、やっている本人にしかわからない小さい駆け引きがあった」
 それが井上の言う目に見えない高度な技術戦の正体だった。

 大橋会長は気になる今後の構想を明かした。
「次の試合は、より大きな会場も考えてますし、サウジアラビアも考えています。ドーム?選択肢としてあります」
 来年5月に東京ドームで、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏との2度にわたる対戦でドーピング疑惑、体重超過を犯し“悪童”で知られる元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)とのビッグマッチが計画されている。
 井上は、対戦相手として興味のあるボクサーとして、真っ先に元WBA&IBF世界同級王者で12月16日のWBA挑戦者決定戦にTKOで勝ったムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)の名前を挙げて、2番目にネリ。そして、隣に座った大橋会長に「カシメロはどうですかね?」と問いかけた。
 バンタム級時代に一度はラスベガスでの対戦が決まりながら新型コロナウイルスの蔓延で中止となった“問題児”の元3階級制覇王者、ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)だ。
 計画されている東京ドームでのビッグマッチは「楽しみですよ。有明アリーナの数倍じゃないですか」と大歓迎。オイルマネーを背景に国家事業としてボクシングのメガファイトの誘致を次から次へ仕掛けているサウジアラビアから開催オファーがあったことをトップランク社のボブ・アラム氏が明かしたが「会場が変わるのは気持ちが新たに変わっていく大事なきっかけ」と井上も興味を抱く。
 サウジ開催となればファイトマネーは「ゼロがひとつ違ってくる。数十億円規模になる」という関係者の話まである。
 井上はリング上で適正階級のスーパーバンタム級に、来年、再来年と2年間、留まる構想を明かしていた。
「2年で6試合はやりたい。(会長には)来年は3試合やりたいと伝えている、だからこそ(最初は)5月」
 2024年の1年で、一気に対戦相手として興味のあるネリ、アフマダリエフ、カシメロの3人を2024年にかたづけてしまうつもりなのか。
「階級アップの話もあるが、やっぱり一番強い井上尚弥を見せたいというのが自分のなかで強い」
 自己採点は「苦戦しちゃったんで」と皮肉を交えながら「70点」に留めた。
「まだ30点の伸びしろがある」
 実際に戦いながら感じた感覚と映像を見直して俯瞰で感じた感覚を「融合させてより理想に近づけていきたい」という。1月中旬から再始動予定。モンスターはまだ最終形態まで変化していない。

  ◇   ◇   ◇

☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 苦戦したとの話もあるが、全くそんなことはないだろう。タパレスは2団体王者でありこの試合に向けて万全の体制で仕上げてきた。おそらく普段の120%近くの実力を出してきた。その相手に途中までほぼフルマークで、最後はKOで仕留めた。試合前の周囲の予想でも前半でのKO勝利の声が多く聞かれたが、筆者は後半まで行くのではと思っていた。求められるハードルがどんどん高まっていくのも活躍の証もである。
✅ 井上選手が言う通り
タパレスも2団体世界チャンピオンですから
強くて当たり前だしタフで当たり前

それでも最後はKOでの勝利ですから
これが他の選手には出来ない 井上選手が怪物と言われる由縁ですよね

さぁ次は大口叩いてる奴等を成敗して下さい!
めちゃくちゃ楽しみです!
✅ 苦戦というより手こずったという表現が相応しいと思う。実力差は明白だった。
ドームでの試合は良いとして、後進のボクサーやジュニアに夢を見させるためにもサウジでのメガファイトを期待する。井上選手は大谷選手と並ぶ日本スポーツ界の至宝だが、収入だけは大きな開きがある。ボクシングは野球より選手生命が短いし、命の危険もあるスポーツ。是非とも1試合20億30億(サウジならもっと出す可能性あり)のファイトマネーを稼いでもらいたい。
それにしても24年に3試合となると、初戦が5月だとスケジュールきついのではないかな。

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