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伝わる文章を書けない人の残念なメールとは[2022.2.15]

伝わる文章を書けない人の残念なメールとは

【記事詳細】ダイヤモンドonline

✍️記事要約

✅ 「よろしくお願いします」で台無し、伝わる文章を書けない人の残念なメール

「伝わるメール」と「伝わらないメール」の違いは大きい。メールは情報伝達ツールとしてだけでなく、コミュニケーションツールとしての役割も担っているからだ。では、「伝わるメール」はどう書けばいいのか。特集『最強の文章術』の#10では、メール術のプロが「伝わるメール」の書き方を伝授する。

■伝わるメールを書ける人と書けない人の「決定的な差」とは

 伝わるメールと伝わらないメール。両者の差は「微差」ではなく「大差」だ。伝わらないメールとは、相手に余計な頭を使わせて、心理面でもストレスをかけてしまうメールのことだ。

伝わらないメールを書いて相手が誤解すれば、その誤解を解くためにムダなコスト(時間・労力)が発生する。何より怖いのは、取り返しのつかないミスやトラブルを誘発しかねないことだ。場合によっては、書き手自身の信用を落とす、あるいは、所属する部署や会社に損害を与えてしまうようなケースもある。

 もちろん、伝わらないメールを書いて相手の気分を害せば、信頼関係も損なわれかねない。メールは情報伝達ツールとしてだけでなく、コミュニケーションツールとしての役割も担っていることを肝に銘じておく必要がある。

■仕事のメールの極意は「結論ファースト」

 仕事におけるメールで最も大事なことは「結論ファースト」で書くことだ。くどい前提や背景説明、もったいぶった表現はNG。メール本文の冒頭で結論を明確に示す必要がある。結論を先に示すことで、その後に続く文章の理解度も高まりやすくなる。

ビジネスシーンでは、結論の後に「理由」を添えるのがセオリーだ。「A案に賛成です」と結論を伝えたのであれば、その直後に、なぜA案に賛成なのか、その理由を添えなければいけない。理由不在の結論では相手に納得してもらえない恐れがある。

 さらに必要であれば、理由の後に、具体例や詳細を書こう。メールの基本構成は「木」で言うところの「幹→枝→葉」の順だ。伝える内容や目的にもよるが、幹で伝えるべきは最重要メッセージ、つまりは「結論」。枝では結論を支える「理由や根拠」を伝え、葉では「具体例や詳細」などを書く。大きな枠組みから少しずつ詳細情報へと進んでいくイメージだ(例文1)。

なお「幹→枝→葉」で書く際には、文面が長くなり過ぎないよう注意が必要だ。メールの本文量はできればパソコンの1画面以内、長くても1画面半程度に抑えること。それ以上長くなる場合は、あらかじめ用件をテキストファイルにまとめて、メールに添付するようにしよう。

■「言葉足らず」の克服法カギは相手の立場に立つこと

 伝わらない文章の代表格に「言葉足らず」がある。相手に「えっ、どういう意味?」「それってどういうこと?」と思われたらアウト。簡潔な文面を心がけることは大事だが、必要な情報が抜け落ちては本末転倒だ。

 言葉足らずの原因の多くが「こんなことは、わざわざ書かなくても分かっているだろう」という思い込みだ。つまり、相手の立場や気持ち、状況理解度を無視して書いてしまっている、ということだ。

 伝わるメールの書き手を目指すなら、「相手はもしかしたら分かっていないかもしれない」「誤解や勘違いするかもしれない」と常に相手の立場に立つ必要がある。その上で、相手に極力ストレスを与えない(余計な頭を使わせない)書き方をしなければいけない(例文2)。

言葉足らずを防ぐ上では、数字と固有名詞への意識を高めることも肝心だ(例文3)。「資料を多めにご用意ください」では伝わらないが、「資料を17部ご用意ください」と数字を入れると「多め」の正体がはっきりする。「資料って……どの?」と思われる危険性があるなら「『オンライン営業のシステム構築資料』を17部ご用意ください」と固有名詞を使えばいい。

■「よろしくお願いします」への過度な依存は禁物

 メールの結びに使われる常套句「よろしくお願いします」にも危険が潜んでいる。この言葉で結ぶこと自体は問題ないが、相手に「よろしく……って何が?」と思われているとしたら失格だ。研修の受講案内メールであれば、「参加の可否を8日(木)までにご返信ください」と書くことで、相手の行動を促すことができる。「よろしくお願いします」への過度な依存を避けなければいけない(例文4)。

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