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優れたリーダーが舐めた部下に鷹揚に接する理由[2021.9.25]

優れたリーダーが舐めた部下に鷹揚に接する理由


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✍️記事要約

✅ 優れたリーダーが、「舐めた態度」をとる部下に鷹揚に接する理由

 管理職は「自分の力」ではなく、「メンバーの力」で結果を出すのが仕事。それはまるで「合気道」のようなものです。管理職自身は「力」を抜いて、メンバーに上手に「技」をかけて、彼らがうちに秘めている「力」を最大限に引き出す。そんな仕事ができる人だけが、リモート時代にも生き残る「課長2.0」へと進化できるのです。本連載では、ソフトバンクの元敏腕マネージャーとして知られる前田鎌利さんの最新刊『課長2.0』を抜粋しながら、これからの時代に管理職に求められる「思考法」「スタンス」「ノウハウ」をお伝えしていきます。

● 「自分は平凡」と思う人ほど、 優れたマネジメントを行う

 メンバーより「優秀」でなければならない──。

 なかには、そう思い込んでいる管理職もいるようです。そうでなければ、メンバーが付いてきてくれないと考えているからでしょう。自分が「優秀」であることを証明しようと、メンバーと張り合ったり、“マウンティングまがい”のことをしてしまうのです。

 しかし、そんな必要性はまったくありません。

 いえ、むしろ逆効果です。そんなことを考えているからこそ、メンバーの話に耳を傾けるのではなく、「自分の意見」「自分の考え」にこだわったり、それを押し付けようとしたりしてしまうのです。

 その結果、管理職に相談しても不愉快な思いをさせられるだけだと思うメンバーは、話しかけることすら避けるようになるでしょう。あるいは、管理職の指示に反対をすれば、面倒くさいことになるだけだから、形式的に従うフリをしたりするようになるでしょう。

 それは一見したところ、管理職がメンバーを引っ張っているように見えることもあるかもしれませんが、その内実は空虚そのものです。管理職とメンバーの間に「信頼関係」などなく、“仮面上司”と“仮面部下”の無意味な演技が続いているだけなのです。

 だから、私は、管理職は「優秀」でなくてよいと思っています。

 むしろ、「自分には平凡な能力しかない。単に管理職という役割をもらっているだけで、みんなのほうが優秀なんだ」という謙虚さをもっている人のほうが、メンバーに力を発揮してもらうためにどうすればよいか一生懸命に考えるので、優れた管理職へと育っていく可能性が高いと思うのです。

● 謙虚な人を“舐める”タイプには、 「胆力」に欠ける人物が多い

 そもそも、自分より優秀なメンバーがいるのは、管理職にとってはありがたいことです。

 そういうメンバーに思いっきり能力を発揮してもらえれば、管理職の能力をはるかに超えたチームをつくりだすことができるはずだからです。そのような相手と張り合うなど愚かしいことで、むしろ、彼らが仕事をしやすいようにサポートするほうが得策です。

 しかも、「自分は優秀だ」と自負しているメンバーのほうが、実は、マネジメントがやりやすいものです。

 なぜなら、「これは難しい仕事だ。君でなければできない」「この難局を乗り切るには、君の力が必要なんだ。助けてほしい」などと頼りにすれば、「その気」になって力を発揮してくれることが多いからです。

 ただし、あまり調子に乗せていると、“舐めた”態度をとってくる人がいるのも事実です。能力に自信のあるタイプは「鼻っ柱が強い」ことが多いですから、そういう態度に出る確率は高いかもしれません。

 でも、これはあまり気にする必要はありません。私も、何度かそんな態度を取られたことがありますが、適当に受け流すようにしていました(内心では「まだ子どもだから、しょうがないな」くらいのことは思いますが……)。

 というのは、謙虚な態度を取る人に対して、“舐めた”態度を取るような人物は、たいてい胆力に欠けることを、それまでの経験で知っていたからです。

 そういう人物は、偉そうなことを言うわりにはいざというときには何もできなかったり、いざというときに逃げてしまったりするものなのです。だから、私は、多少、“舐めた”態度を取られても、ほとんど気にすることはありませんでした。

● 自分より「優秀」なメンバーと 上手に付き合う方法

 むしろ、そこにマネジメントの妙味があると思っています。

 なぜなら、そういう「謙虚さ」に欠けるタイプは、生意気な態度が引き金となって、どこかで大きなトラブルを起こす可能性が高いからです。いや、ほぼ確実にトラブルをこしらえると言ってもいいでしょう。

 そして、彼らの多くは胆力に欠けますから、自分のこしらえたトラブルに怯んで、しかるべき対応が取れないケースが多いのです。

 だから、そんなときに、管理職として、しっかりと“尻拭い”をしてあげればいいのです。そういうことが何度かあれば、よほどひねくれた人間でない限り、管理職に対する態度を改めるようになります。

 そして、自分の能力がまだ十分足りていないことや、「井の中の蛙」だったことに気づいてもらえたりもする。彼らにとっては辛い経験ではあるでしょうが、その結果、もともと仕事はできるうえに、「謙虚さ」という最強の武器も手にしてもらえるとすれば、それは本人にとっても、管理職にとっても望ましいことなのです。

 管理職としては、そうして改心したメンバーを気持ちよく受け入れて、「これからも一緒に頑張ろう」と応援してあげればいい。そうすれば、彼らは管理職の強い味方として、大いに力を発揮してくれるようになるはずです(詳しくは『課長2.0』をご参照ください)。

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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 管理者を評価している経営層の方々がいて、この人たちに評価されたいと考える管理者もいるわけで、どうしても経営層に部下の成果を自分の成果のごとく報告してしまうことになる。
管理者にとって部下育成は確かに大事だが、未だ成果主義の呪縛から逃れられずに管理者の成果を評価したがる経営層がこの問題を複雑にしているように思う。経営層自身がチームとして成果を評価するという考え方の入れ替えも必要ではないか。
✅ 舐めた態度を取る人は 主従関係が好きな人。
奴らは「実力ある奴が上」と仕事だけで判断してる パワハラ予備軍です。 奴らは頭が硬いので自分を「まじめ」 と本気で思っています。ですから 世の中がこんなにパワハラ禁止となっていても いくらパワハラの研修を受けても治りません。実力を真面目に磨いてきた為 周りが見えません。仕事に没頭させて 上司にせず末端で働かせましょう。決して部下をつけてはいけません。
✅ 確かにリーダーとは、まとめ役です。しかしこのご時世、俺のおかげ的なリーダーが多くいるのも事実。部下の失敗は部下。部下の成果は俺のおかげと言う奴。いわば、職場の裸の王様。

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