学歴で死亡率に差 喫煙など影響か
✍️記事要約
国立がん研究センターは28日付で、国勢調査と人口動態統計を基にした学歴別の全死因による死亡率を初めて推計し発表した。
就学期間が短い集団ほど年齢のばらつきを調整した「年齢調整死亡率」が高く、中卒者の死亡率は大卒者などの約1.4倍に上った。同センターは「教育歴が死亡率に直接影響しているわけではなく、喫煙や塩分過多などリスク要因が教育歴によって異なることが差につながっている」と推察している。
研究グループは、2010年の国勢調査と10年10月~15年9月の人口動態統計を活用。約800万人分の人口データと、約33万人分の死亡票を突き合わせ、学歴と死亡率の関係を調査した。
その結果、短大・高専を含めた「大学以上卒業者」と比べ、高卒者の死亡率は約1.2倍高く、男性は約1.16倍、女性は約1.23倍となった。同様に、中卒者の死亡率は約1.4倍高く、男性1.36倍、女性1.46倍に上った。
学歴別で死亡率の差が大きい死因は、脳血管疾患、肺がん、虚血性心疾患、胃がん。一方、乳がんは大卒者などで高い傾向が見られた。妊娠・出産歴の少なさといったリスク要因が考えられ、就学期間の長い女性は死亡率が高くなる可能性が想定されるという。
■英訳
The National Cancer Center announced for the first time estimates of mortality rates by educational attainment based on the national census and population statistics as of the 28th. The "age-adjusted mortality rate" is higher for groups with shorter periods of schooling, with the mortality rate for high school graduates being about 1.4 times higher than that of university graduates. The center speculates that differences are due to risk factors such as smoking and excessive salt intake varying by educational background rather than education directly impacting mortality rates.Using data from the 2010 national census and population statistics from October 2010 to September 2015, the research group compared educational attainment with mortality rates for approximately 8 million population records and about 330,000 death certificates.As a result, the mortality rate for high school graduates was about 1.2 times higher than that for "university graduates or higher," with men at about 1.16 times and women at about 1.23 times. Similarly, the mortality rate for those with some high school education was about 1.4 times higher, with men at 1.36 times and women at 1.46 times.Significant differences in mortality rates by educational attainment were observed for causes such as cerebrovascular diseases, lung cancer, ischemic heart diseases, and stomach cancer. Conversely, breast cancer showed a higher tendency among university graduates. Factors such as fewer pregnancies and childbirth experiences are considered risk factors, suggesting that women with longer periods of schooling may have higher mortality rates.
◇ ◇ ◇
☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️
学生生活の長さから得られる思想の変化もあると思うけど、一番の理由としては収入面による生活環境の違いと、同じような収入レベルでの人間関係構築による健康への意識の偏りなんだろう。
大卒でも、就職失敗して大卒相当では無い仕事や環境に置かれれば変わるのだろうか。
それとも、その状況下でも学歴による健康への意識の違いは現れるのかな?
✅ 喫煙が約1.3倍の死亡率差に大きく寄与しているだろうというのは同意です。心疾患だと喫煙群で2倍程度の罹患リスクになる研究も多いので、全死亡で見れば1.4-1.5倍、それに学歴ごとの喫煙率差を推測すると1.2-1.3倍くらいになりそうと思います。
すると気になるのは非喫煙者では学歴で余命に大きな差は無いかもしれない事です。学歴は明らかに年収に関連するので幸福度や自由度には相関があるはずです。しかし学歴≒資産があっても正しい健康対策は実施出来ていないということです。代表的な健康対策は致死性疾病の定期予防検査、健康寿命を延ばす筋力トレーニングといったところでしょう。これらをサポート体制も総合的に不足しているのかもしれません。それに今はリスクがある人が予防検査を受けない一方で治療の必要が低い人に無駄な薬を出している印象です。まだまだ日本人は健康度は高められると思います。
✅ こういうデータの活用はいいなと思います。AIが時代を切り開く世界になってきたんだから、何でもデータだして数字で良し悪しを語れる時代になって欲しいです。学歴別だけでなく、学校別でもデータを出して偏差値との関係性を解析したり。
学歴や年収で階層分けすること自体を忌み嫌うような日本人の風潮はAIで相場が動くこれからの世界に適していないと思います。何でもデータ取りして、人間の優劣や能力差の程度を数字で出せる世の中になるべき何じゃないかと思います。