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家政婦が教える「片づけられない人」の共通点とは[2022.2.4]

家政婦が教える「片づけられない人」の共通点とは

【記事詳細】ダイヤモンドonline

✍️記事要約

✅ 6000軒を片づけた家政婦が教える「片づけられない人」の共通点

20年以上にわたり、のべ6000軒以上の家を片づけてきた「片づけのプロ」、seaさん。家事代行マッチングサービス「タスカジ」では口コミで人気に火がつき、「予約が取れない家政婦」と呼ばれている。昨年12月にはテレビ「セブンルール」にも出演するなど、話題に事欠かない。
そんなseaさんの片づけ術の集大成が、新刊『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。ーーいちばんシンプルな「片づけ」のルール』だ。この連載では、本書より一部を特別に抜粋・編集して公開する。
じつは1月から3月は、片づけの依頼が多いシーズンなのだという。「大掃除で片づけたのに、あっという間に散らかってしまった」「このままでは新年度を迎えられない!」という人からの依頼が増えるためだ。
なぜ、片づけはうまくいかないのか? 6000軒を片づけたからこそわかる、その原因について解説する。

■家が散らかるのは、モノを戻すのが「めんどくさい」から

 片づけられない人の家は、必ず「モノを戻すのがめんどくさい箇所」があります。そこを中心に、モノが散乱してぐちゃぐちゃになっているのです。

 家の中にはたくさんの「めんどくさい」が潜んでいますが、原因は次の5つのどれかです。『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』でこれを紹介したところ、「こんなちょっとしたことで?」とたくさんの驚きの声が寄せられたのですが、わずかな手間があるだけで、人はモノを戻せなくなります。

① 収納がぎゅうぎゅう

 ぎゅうぎゅうの収納は、戻す気を一瞬でそぎます。

 引き出しがぎゅうぎゅうだと、開けるときに引っかかるし、いちいち中身をぐっと寄せてスペースを作らないとモノが入りません。

 レトルト食品やお菓子を入れるカゴがぎゅうぎゅうだと、新しく買ってきたものが行き場を失い、いつの間にかダイニングテーブルに積まれてしまいます。

 こうなってしまう原因は、手元にあるモノだけで、収納の9割以上が埋まっているから。

 でも、私たちの想像以上に、モノは勝手に増えるのです。しまいそびれたモノ、新しく買ったモノ、人からもらったモノ、家族が持ち込んだモノ……。

 そういうモノで残りの1割もあっという間に埋まってしまい、ぎゅうぎゅうの収納が完成します。

② 障害物がある

 モノを戻すまでの動作の数が多いほど、めんどくささは増します。動作を増やす最大の要因は、障害物です。実は家の中にはさまざまな障害物があり、私たちは無意識にそれを避けています。

 畳んだ洗濯物をクローゼットに戻すまでの通り道に、棚や机、ベッドなどがせり出していて、避けながら歩いていないでしょうか。これは無意識のうちに障害物競走をしているような状態です。

 結果、戻すのがおっくうになり、ソファの上や途中の棚の上に洗濯物が放置されることになります。

 大きく姿勢を変えたり扉や引き出しをたくさん開けたりするのも、障害物競走の一種です。

 たとえば、アクセサリーをしまうのに、収納扉を開け、小物入れの引き出しを開け、フタつきのボックスを開けないといけないとしたら……。そんな場所に、日々着け替えて楽しみたいアクセサリーを戻すのはめんどくさいですよね。

 目に見えない障害物もあります。たとえば、時間帯によって、寝ている子どもや勉強中の家族に気を遣う部屋。こういう場所のクローゼットや本棚はモノを戻す時間帯が限定されるので、めんどくさいです。

③ 動作が窮屈

 モノを出し入れするとき、棚などに手が当たるのもストレスです。

 昔のテレビ番組で、「イライラ棒」ってありましたよね。細い通り道のどこにも当たらないように棒を動かすアレです。イライラ棒が日常にあったらイヤですよね。モノの出し入れがスムーズにいかないというのは、イライラ棒と同種のストレスを日常で抱えつづけるようなものです。

④ 戻す場所まで遠い

 家の中を移動するのって、すごくめんどくさいです。お屋敷のような広い家じゃなくても、ワンルームでも、ほんの2~3歩でもモノを戻すために歩くのはめんどくさいもの。

 リビングのおもちゃを上の階の子ども部屋に戻すのも、ベランダから取り込んだ洗濯物を、ベランダからいちばん遠い玄関隣の寝室に戻すのも、どちらも距離がハードルになって戻せなくなります。

⑤ 戻す場所がバラバラ

 収納の場所がばらけると、モノを戻すときのルールが複雑になり、めんどくさいです。

 よく見かけるのが、衣類の収納場所がアイテムや家族ごとに分散している家。個人の部屋にそれぞれクローゼットがあるうえに、一部の下着だけを洗面所に置くような細かいルールがあると、衣類の分類でまず疲れ、家の中をウロウロ動き回ってさらに疲れます。

 そのうえ、ルールを完全に把握している人しか戻す作業ができないので、いつまでたっても家事が手離れしません。

片づけのゴールは、5つのめんどくさいをなくすこと
 片づけが苦手な人は、実は真面目な人が多いんです。完璧に片づいた状態を目指して、途中で挫折してしまう。

 だから私がご提案したいのは、まずここで紹介した5つの「めんどくさい」をなくしましょう、ということ。『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』では、いかにしてこの「めんどくさい」をなくしていくかについて、詳しくお話しています。

 家の中の散らかりやすい場所には、必ず「めんどくさい」がひそんでいます。ちょっと視点を変えて見てみると、案外すんなりと原因がわかるものですよ。

■散らかる家は、必ず、何かがめんどくさい。

家って、気を抜くとすぐに散らかるものだと思っていませんか? 自分の頑張りが足りないから、だらしないから片づかないと思ってはいませんか?

違います。

家が散らかる原因は、ただひとつ。「めんどくさい」と感じるしくみが、家じゅうに存在しているからです。

家じゅうの「めんどくさい」をなくすと、片づけを意識しなくても自然ときれいな状態がキープできます。『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』では、その具体的な方法を詳しく説明しています。

・ゴミ箱をなくす
・ラグマットを1枚敷く
・カゴを1つ置く

たとえば、たったこれだけのことで、家は散らからなくなります。モノを無理に捨てたり、厳しいルールを守ったりする必要もありません。

6000軒を片づけたから分かった、一番効率がよく、もっともリバウンドしにくい方法をまとめた1冊です。

『家じゅうの「めんどくさい」をなくす』目次
第1章 私が「めんどくさい」をなくす理由
第2章 「めんどくさい」の正体
第3章 「めんどくさい」をなくす① 分ける
第4章 「めんどくさい」をなくす② しまう
第5章 「めんどくさい」をなくす③ 場所別しまい方のコツ
第6章 家族みんなの「めんどくさい」をなくす

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