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東大生が感動「教養が身につく本」ベスト3[2022.1.17]

東大生が感動「教養が身につく本」ベスト3

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✍️記事要約

✅ 東大生が感動した「読みやすいのに、驚くほど教養が身につく本」ベスト3

受験勉強に使わない知識が実は役に立つ

 皆さんはお気づきになられましたか? この週末、やけに朝と夜の交通機関の混雑がひどかったのではないでしょうか。特に学生の数が多かったはずです。

 1月15日、16日は「大学入学共通テスト」の実施日程。これは、いわゆる「共通一次」や「センター試験」の流れを汲んだ新形式のテストで、大学進学を目指す受験生の多くが受けています。

  自分自身の受験生時代を振り返ると、当時は合格を勝ち取ることにとにかく必死でした。しかし、受験勉強に使わない知識こそ、思わぬところで役に立つものだということを、最近になってからようやくわかり始めました。いわゆる「教養」というものです。
大人になると勉強は楽しくなる

「教養」にまで興味が至らなかったのですが、今となってはこの「教養」をもっと身に着けることができれば、と思うことも少なくはありません。

 当時から、周りの大人には「大人になると勉強が楽しくなる」とか「あとから勉強したいと思うときが来る」なんて言われていましたが、こういうことだったのかもしれません。

 今回は、大人になった今だからこそ知りたい教養が身につく本を「国語」「数学」「英語」の各分野から3冊ご紹介します!

○『反論の技術 その意義と訓練方法』香西秀信 著(明治図書)

 皆さんは相手の意見にうまく言い返せなかったなんて経験はありませんか?

 僕は、あまり口がうまくないので、何度もそのような経験があります。高校生の頃などは、毎日なにかしらの会話のミスをしていたので、帰り道の途上、ずっと一人反省会をしていたものでした。

 こういうときは不思議なもので、あとから冷静になって考えると、いくらでも最適解が浮かんでくるものです。

 しかし、いざ臨戦態勢になると、思うように頭が回らず、口も閉じっきりになり、相手の言うことに「ウン」か「ソウダネ」しか言えなくなってしまいます。話し合いも言い負かされっぱなしでした。

 それもそのはず。議論を行うなら、まず「反論」から行うべきだからです。

「反論の技術」が必要なわけ

 この『反論の技術 その意義と訓練方法』は、「そもそも議論教育をするのならば、『反論の技術』を身につけるところから始めなくては意味がない!」というところから始まります。

 なぜ議論をするのに「反論」から入るのか? それは、すべての主張は何かしらの反論だからです。

 たとえば、「他人のものを盗んではいけないよ」という標語については議論が生まれません。100%みんなが「そうだね」と言ってくれるからです。みんなが当たり前だと思っている以上、新しく主張すべきことが生まれません。

 議論は「ある意見があり、それに対して新たな主張があるから起こりうる。だからこそ、すべての主張は何かしらの認識に対する反論から生まれるのだ」ということを丁寧に解説してくれています。

 本書ではさまざまな例文を引用して「なぜその意見文がダメなのか」を交えつつ、反論の技術について説明しています。

「いつも自分は言われっぱなしだ」という人は一度反論とは何か、議論のイロハから学びなおすのはいかがでしょうか?

○『フェルマーの最終定理』サイモン・シン 著(新潮社)

「nが3以上の整数のとき、x^n+y^n=z^nを満たす自然数(x,y,z)の組は存在しない」という定理があります。

 高校生でも理解できるような簡素さに反して、この問題は何人もの天才を苦悩のうちに殺してきた“悪魔”だったのです。

 17世紀に裁判官の傍ら、アマチュアの数学者をしていたピエール・ド・フェルマー。彼は天才的な数学の能力を持っており、それでいて、ちょっとだけ意地悪な人でした。自分の研究成果として新しく定理を証明すると、知り合いの数学者に「証明できるもんならやってみろ」という手紙とともに、定理を送り付けていたのです。

 そんな彼の死後、数学界に課された宿題は「フェルマーが定理として示したけど証明がついていないアレコレを全部証明してみる」ということでした。数学者たちに送り付けられたのは氷山の一角にすぎず、膨大な量の「証明付きでない定理」が発見されることになったのです。

死後330年を経て、若き天才が打ち倒す

 一つ、また一つと数学者たちはこの宿題をこなしていきました。しかし、300年以上たった20世紀になってもなお、まったく証明のめどが立っていない問題があったのです。それこそが冒頭に紹介した定理。いつしか、この問題は「フェルマーの最終定理」と呼ばれるようになっていました。

 これを証明したのはイギリスの若き天才数学者のアンドリュー・ワイルズでした。彼は、たった一人で屋根裏の作業部屋にこもり、数年かけてこの難問を解き明かしたのです。詳しい経緯は、ぜひこの『フェルマーの最終定理』を読んでお確かめください。

 数百年間もの間、天才たちの心をへし折り、失意のうちに殺してきた悪魔の定理をフェルマーの死後330年、若き天才が打ち倒したという事実は、ちょっとした冒険譚のようにも思えます。知的な世界にワクワクしたい方にオススメです!

○『話すための英文法ハック100』肘井学 著(KADOKAWA)

「英語を勉強してるのに、まったくできるようにならない!」という悩みがある方はいませんか? もしかしたら、その悩みは「英文法がまだ完全には身についていないから」かもしれません。

 そもそも母語以外を話すというのは非常に難しいことです。ネイティブスピーカー内でしか通じない「暗黙の了解」のような部分まで学ばないと、流暢に話すのは困難でしょう。

 たとえば、日本語でよく言われるのは「てにをは」の問題です。外国人で日本語を学習している人にとっては、いつ、どんなときに「てにをは」のどれを使えばいいのか、慣れるまではなかなか判断が難しいといいます。

 しかし、日本語話者なら「てにをは」くらいスイスイ使い分けるでしょう。もしくは、流行語など新しく出てきた言葉についても、なんとなく感覚でどう使えばいいのかわかる、なんてこともあるのではないでしょうか。
「無機質な英語」を「生きた英語」にする

 日本語ではわかっているけど、英語ではその感覚がわからないから、いざというときに言葉に詰まってしまうのです。

 この『話すための英文法ハック100』は「英文法をハックする」という題目の元、英語におけるさまざまな文法上のルールについて「なんでこうなるのか」を説明していきます。

 わざわざ英文法の理由を説明するのは、一つ一つかみ砕いて理解して、いつかネイティブスピーカーと同じような「暗黙の了解」に対する理解を得るためです。

「ルールはルール」と覚えるのもいいですが、それだけではあまりに味気ない。そもそも日本語を話すときに僕らは「日本語文法」をいちいち意識しません。もっと有機的な「生きた日本語」を使っているでしょう。

 この本は「無機質な英語」を「生きた英語」にするための手助けをしてくれる一冊です。英語にお悩みなら、ぜひお手に取ってみてください!

ちょっと大人向けの教養が身につく本

 今回、紹介した本は、入口こそ「国語」「数学」「英語」という受験生の勉強科目のようでしたが、どれも大人が読んで楽しめる「ちょっと大人向けの教養が身につく本」ばかり。

 お読みになる際には、ぜひ学生の時を思い返しながら「学校の勉強ってこういうところにつながっていたのか!」という感覚を持っていただければ幸いです。

―[貧困東大生・布施川天馬]―

【布施川天馬】
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある(Twitterアカウント:@Temma_Fusegawa)   ◇   ◇   ◇

☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 貧困家庭の子供で優秀な人は、給付奨学金で東大・京大を選択する。もっと貧困家庭は、給料も貰える防衛大学や、医者になりたい子供は自治医大へ。70年代は、そういう感じでした。貧困家庭から東大に行ったのが<売りになる>ような、変な世の中になった。 国立大学は、優秀な人材育成と共に学問の機会均等にあったはずなのに、納入金が10倍近く高騰し、本来の目的を失いましたね。
✅ >『反論の技術 その意義と訓練方法』
この本が教養の名に値する本であるか?は、ことごとく説明責任を果たそうとしない自民党の政治家に反論させてからにしてもらいたい。多分、しないだろうが。つまり日本人は「世間」の常識と時間意識を共有しながら生きているので、一々言葉で自分を説明する必要性を有しないのだ。自民党の政治家も政治ではなく「世間」を生きている以上、言葉を必要としない。こういう日本人の現実と「教養」が必要だという進歩的知識人の常識とが乖離しているのであり、問題は乖離しているという現実を知識人が認めようとしないこと。
✅ フェルマーの最終定理は別の本でよんだかな。
彼ひとりだけの功績ではなく、先人(日本人も含む)の知恵や同僚の協力を経て解決したところが面白い。
当時のワイルズは、40歳を超えていたからフィールズ賞の特別枠だったと思う。

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