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30~50代で急増中の「スマホ認知症」とは[2023.1.16]

30~50代で急増中の「スマホ認知症」とは

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✍️記事要約

✅ その物忘れ「スマホ認知症」かも  30~50代で急増中

スマートフォンを多用する50代以下の世代で、心身に不調をきたす人が増えている。SNS(交流サイト)を通じた情報収集・発信、ショッピング、ゲームや動画視聴などで「長時間利用が当たり前」という依存状態も珍しくない。診療の現場では、脳への負担増が原因で認知症に似た症状に陥る患者が増えており、スマホ依存のリスクを指摘する声が高まっている。

■ここ10年で急増

認知症など脳機能に障害をきたした患者らを診療する「おくむらメモリークリニック」(岐阜県岐南町)の「もの忘れ外来」。従来、高齢患者が大半を占めてきたが、ここ10年ほどで急増しているのが30~50代の若年患者だ。

若年患者の特徴として、「人や物の名前が出てこなくなった」「簡単な計算さえできなくなった」など、日常的に深刻な物忘れの症状に悩まされているとの訴えが多い。

こうした症状はアルツハイマー型認知症と似ているものの、MRI(磁気共鳴画像装置)などの検査では、異常はみられない。生活歴の聞き取りのほか、認知機能テストなども用いて調べていくと、脳機能の低下がみてとれるという。

同クリニック理事長で脳神経外科医の奥村歩氏が原因として指摘するのは、スマホ依存による脳過労だ。

若年患者の多くは、SNSやゲームアプリなどを閲覧し続けるスマホのだらだら利用が常態化。常にスマホが手元にないと、「落ち着かない」「不安」など依存症ともいえる状態に陥っている患者が少なくない。その分、脳は絶えず膨大な情報にさらされ、大きな負担がかかっている状態と考えられるという。

■脳のメンテナンスを

「脳は入ってきた情報を整理整頓し、記憶の棚から出力している。だが情報過多でその機能が追いつかなくなると、必要な情報をうまく取り出せなくなり、『ど忘れ』や『うっかりミス』といった〝スマホ認知症〟ともいえる症状が表れる」。奥村氏はこう話す。

スマホ認知症に陥ると、「1週間あれば完成していた書類がいつまでたっても満足できるレベルに達しない」「料理が手際よく作れなくなった」というように、段取りや計画に沿って物事を進める「遂行実行機能」が低下。コミュニケーション能力や企画力・創造力の低下なども表れる。

心身の状態をコントロールしている前頭葉の機能低下も起きるとされ、手足の痛み、動悸、めまいなどさまざまな体調不良にもつながる。突然怒り出す、泣き出すなど情緒が不安定となる人もいる。

こうした状態を放置しておくと「老年期に認知症となるリスクが大きくなる」と奥村氏。ただスマホ認知症は、脳過労で記憶の整理整頓に支障が出ている状態であり、生活習慣の改善で回復は可能だという。

重要になるのは、脳のメンテナンスだ。スマホから距離を置き、「ぼんやりする時間」を作ることで情報が整理され、脳機能の回復につながる。

さらに、一定のリズムで体を動かすことも脳機能の活性化に役立つ。具体的には、散歩やサイクリングといった運動のほか、料理や皿洗いといった家事仕事なども有効という。

奥村氏は「スマホは取り入れる情報の量と質、使い方に慎重にならなければ、〝脳の暴飲暴食〟につながりやすい側面がある」と指摘。「食事に気を使うのと同じように、脳の健康を意識した生活を心がけてほしい」と呼びかけている。

■子供たちも注意

スマホの長時間利用が高校生以下の低年齢層の発達に及ぼす影響を懸念する声も出ている。

「脳トレ」で知られる東北大加齢医学研究所の川島隆太所長らは、仙台市の5~18歳の児童生徒224人を対象に3年間、脳の発達の様子をMRIで観察。スマホなどでインターネットを長時間使う子供たちの脳は、神経細胞が集積する「灰白質」や神経線維が集まる「白質」の体積があまり増えず、脳の発達に遅れがみられたという。

川島氏は「例えば中学3年生で考えたとき、スマホを全く使っていない生徒は中学3年生相当の脳を持っているのに対し、毎日頻繁に使っていた生徒の脳は小学6年生のままである可能性がある」と説明する。

実際に、子供たちがネットに費やす時間は増えている。内閣府の令和3年度調査では、10~17歳の1日当たりの平均利用時間は約4時間24分と前年度から約1時間増加。9歳以下は約1時間50分と約7分増えた。

ネットを利用すると回答した子供たちの多くがスマホを使用し、年齢層が上がるほど個人保有が進む傾向も。スマホ専用率は小学生(10歳以上)で63・3%、中学生で91・1%、高校生では99・3%に上った。

川島氏は「脳の発達が阻害されれば、勉強をしてもしなくても、学力が上がっていかない。いつでもネットに接続できる社会は、子供たちの未来の可能性を奪うことにつながっているのではないか」と問題提起している。

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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 世界的に『スマホ脳』がベストセラーになるなど、スマホの脳への影響が懸念されています。特に、SNSと常時接続されることにより、私たちは常に何らかの連絡があるのではないかと、「潜在意識」のレベルで気にしてしまうというのです。スマホに何の連絡もなくまったく見なかったとしても、傍にあるだけで意識が散漫になってしまうといいます。恐ろしい影響ですね。
ところで、こうした「常時接続」の問題は労働にも波及しています。かつて、IT技術の発達は、仕事の仕方を柔軟にして労働効率を上げ労働時間を短くすると考えられました。ところが、携帯電話が普及することで起こったのはむしろ「常時接続」による「常時労働」です。今では休暇中の旅行先でもスマホやPCで仕事ができてしまいます。普通に仕事の電話もかかってきます。中には社命でSNSを強制されるケースも。
海外では退社後に「つながらない権利」が法律で定められている国もあります。
✅ スマホは多くの人にとって日常生活に欠かせないもの。

『脳』にとっても快楽をもたらし飽きにくい性質があるので、必要以上に手放せなくて依存しやすいです。ついスマホを触って就寝時間が遅くなり、翌日の会社や学校での生活に影響がでた経験がある人もいるでしょう。

アルコールを含めて依存問題を改善するプロセスは『節制しながら使用する』か『完全に断つ』の2択です。ただ、節制しながら使用するのはかなり難しいです。快楽をもたらす依存物質を使うと、使っていない時に不快度は増します。その不快を何回も耐えて超えるより、1回で『完全に断つ』ほうが治療としては向いています。

しかし、これだけのオンライン時代にスマホを全てを断つのは難しいです。なので消去法的に『節制しながら使用する』という向き合い方になります。最初はだれかの力を借りても構わないので、この時間は絶対に触らないという時間を作っていくところからです。
✅ スマホ依存症の問題は、スマホばかりを極端に長時間利用することで起きやすくなります。

多くの医師に取材しましたが、時間を制限して利用すれば特に問題ないと聞きました。
スマホ利用=病気や依存症につながるということではないので、スマホの利用を必要以上に心配する必要はありません。

ポイントは、他の活動も大切にするということです。
スマホだけでなく、身体を動かしたり、リアルに人と交流したりなどの日常生活を大事にすればよいというだけです。

GIGAスクール構想でむしろ端末やネットを使いこなすことも求められています。
極端に走りすぎず、バランス良く生活するようにしましょう。

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