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「オンライン商談」話し方のクセが強烈に出る原因[2022.9.20]

「オンライン商談」話し方のクセが強烈に出る原因

【記事詳細】東洋経済オンライン

✍️記事要約

✅ 「オンライン商談」話し方のクセが強烈に出る原因
改善のコツとオンライン商談の2つのポイント

コロナ禍で増えたオンライン商談。ところがオンラインだと、普段のクセが対面以上に出やすくなります。JOENパートナーズ代表の城野えんさんの『成果に直結する「仮説提案営業」実践講座』の一部を抜粋・再構成し、顧客が聞きやすく、かつ飽きさせない話し方のコツをご紹介します。

■ 「えー」や「あのー」を連発

アナウンサーやMCなど、話すことで生計を立てている特殊な職業でない限り、どんな人にも「話し方のクセ」というのは必ずあります。例えば、以下のようなものです。

1.文の最初に「えー」「あのー」を連発する
2.文の途中で「~といったところで」「~といった形で」を連発する
これらは誰にでもあるものなので、通常はそんなに気にする必要はありません。ところが、オンラインだと相手の反応がわかりづらいことで緊張してしまい、普段のクセが対面以上に出現しやすくなります。

さらに、スピーカーを通じてこのクセがとてもクリアに聞こえてしまいます。「自分の話し方のクセ」が聞き手の集中力を邪魔してしまうだけでなく、「準備不足」という印象を与えてしまう可能性もあります。

では、どうしたら相手の聞く邪魔をしなくて済むのでしょうか。実は、「クセをなくそう」「いわないようにしよう」と意識すればするほど、逆にこのクセが出現しやすくなるという傾向があります。

最も簡単な方法は、文と文の間にしっかりと「間」をとることです。学校教育でプレゼンについて学んでいない日本人の多くは、「プレゼンでは間髪開けずに話し続けることが良いこと」と思い込んでいます。

そのため、無意識に「プレゼン中の沈黙は悪」ととらえている方が多く、「沈黙の時間」や「間」ができないように、文と文の隙間を埋めようとして、口癖が出ているのです。

しかし、実際には随所に入る「沈黙」こそが、聞き手に内容を理解する時間を与え、自分自身が次に話すことの整理の時間にもなるのです。「沈黙」を恐れず勇気を出してしっかりと「間」をとってみましょう。自然と、口癖も減っていくはずです。

■ 話し方に強弱をつける3つのポイント

「間」をしっかりとることで口癖を減らすことができれば、聞きやすくはなりますが、相手を飽きさせない話し方になるにはまだ不十分です。オンラインで相手を飽きさせない話し方のコツとして、「強弱」をつけるということをご紹介します。

具体的には、以下の3つがポイントになります。

1.声の大きさ ⇒ 重要なところは大きく
2.トーンを変える ⇒ 重要なところは高いトーンで
3.スピードを変える ⇒ 重要なところはゆっくり
わかりやすい例として、ジャパネットたかたのCMをイメージしてみてください。重要なところでは明らかに声が大きく、高いトーンになり、ゆっくり話していることがわかると思います。

さらに、先ほど紹介した「間」をとる、というのも実は強弱をつける効果があります。これらのテクニックを組み合わせることで、プレゼンに強弱が出て、相手を飽きさせない話し方になります。ぜひ、取り入れてみてください。

まずは自分自身がどのような話し方のクセがあるのかを知ることが大事です。商談に同行している上司や同僚に聞いてみるか、自分のプレゼンを録音して聞いてみましょう。

自分で聞くのはちょっと恥ずかしいような気もしますが、きっと「あれ?自分ってこんな話し方だったんだ・・・・・・ずっと同じトーンで話していて、長く聞いていると飽きやすいな」など、新しい発見があるはずです。

ここまでで、オンライン商談で顧客の集中力を維持するためにできる聴覚訴求(飽きさせない声の出し方)のポイントについて、ご紹介しました。

もうひとつ、言語訴求のポイントとして、オンラインで「話していることの中身」がより伝わるコツを解説しましょう。

対面商談では、相手が目の前にいるため、うなずいている様子や、眉をひそめる様子から、顧客の理解度がわかり、説明のペースを調整していたかと思います。しかし、オンライン商談では、画面の先の顧客の反応がわかりづらいため、つい自分のペースでプレゼンを進めがちです。

対面商談であれば、印刷した紙資料をめくりながら話を聞いているため、理解が追いつかなかった時は、顧客自身が自分のペースで資料をめくって前のページに戻って内容を再確認することができました。

しかし、オンライン商談ではこれができません。顧客の理解が追い付いていないのにどんどん先に進むと、前後のつながりがわからなくなり集中力が切れてしまいます。結果、プレゼン途中で迷子になってしまいやすいのです。

このような状態を防ぐために、全体の話の構造が見えるようにすることをお勧めします。ポイントは、以下の2点です。

■ オンライン商談のポイント2点

●1. 最初にアジェンダを説明する
提案資料の最初のページにアジェンダのスライドを用意し、そのスライドを見せながら、「今日はこのような流れでお話をします」と伝えることで、プレゼン全体の構造を見せてあげましょう。

●2. パートの切り替わりのタイミングで、アジェンダを再登場
さらに、パートが切り替わる時に、再度アジェンダスライドを登場させます。英語ではこれをディバイダ(divider)といいますが、日本ではあまりなじみのない言葉なので、弊社ではわかりやすいように「中(なか)アジェンダ」と呼んでいます。

(本書より抜粋)
この時、今から話すパート以外をグレーアウトしておき、「ここまでは~という話でしたが、ここからは~という話をします」と伝えることで、「今まで何の話をしていて、今どの地点にいて、この後どれくらい話があるのか」がクリアになるため、顧客が迷子になることもなく、きちんと腹落ちした上で次の話を聞いてもらいやすくなるのです。
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