生成AIで死者「復活」中国で論争
✍️記事要約
世界では今、インプットされたデータから文章や画像などを自動で作り出す「生成AI」の技術が急速に進化しています。こうした中、中国では「生成AI」を使って亡くなった人を「復活」させるビジネスが登場し、論争を呼んでいます。
■死者を“復活” 利用者は「ニーズを満足させてくれる」
「パパ、ママ、会いに来たよ」
中国のネット上にあふれるこれらの動画。実は、すべて生成AIで「復活」した死者たちです。
生前の写真や音声を元に、AIが動画を作成。
「僕はとっても会いたかったよ。元気なの?」
まるで本人がしゃべっているかのような動画ができあがります。AIが学習することで、本人そっくりの口調で会話をすることもできます。
事故で亡くなった叔父を「復活」させ、祖母と毎日、会話ができるようにした男性は「ニーズを満足させてくれるサービスだと思います」と話します。
張沢偉さん(33)は去年、生成AIで死者を復活させるビジネスを始め、これまでにおよそ1000人の「死者を復活」させてきました。
始めたきっかけは、友達から「お父さんを復活させてほしい」と依頼されたことでした。
張沢偉さん
「(AIで『復活』した父を見た)友達はとても感情的になり、涙を流しました。自分たちのやっていることは、人助けになるとわかったんです」
これは、張さん自身を再現した動画。およそ1週間で完成し、費用は4000元(約8万円)からです。事故で亡くなった子どもに、もう一度会いたい。古い写真からおじいさんを復活させてほしい。そんな願いが日々、張さんのもとには寄せられるといいます。
■コービー・ブライアントさんが流ちょうな「中国語」を・・・
一方で、こんな問題も…
「中国のファンのみなさん、こんにちは。コービー・ブライアントです」
2020年に事故で亡くなったアメリカのプロバスケットボール選手、コービー・ブライアントさん。なぜか流ちょうな中国語をしゃべっています。
このように、亡くなった有名人を生成AIで勝手に復活させてしまうケースも相次ぎ、「死者への冒とく」「肖像権の侵害」といった批判があがっているのです。
先ほどの張さんは、悪用されないよう本人や家族の同意をとっているとしたうえで、生成AIの可能性について次のように話します。
生成AIで死者を「復活」 張沢偉さん
「私は今、人々を救っていると感じます。人々に精神的な安らぎをもたらしているのです。私の夢は、普通の人がデジタルの力で『永遠に死なない』ことを実現することです」
急速に進むAI技術がもたらすのは心の救済か、それとも死者への冒とくか。重い問いを投げかけています。
■英訳
Currently, in the world, technology for "generative AI" that automatically creates text and images from input data is rapidly evolving. Amidst this, in China, a business has emerged that uses "generative AI" to "resurrect" deceased individuals, sparking controversy.
■ Bringing the Dead Back to Life: Users Satisfied with Fulfilling Their Needs
"Mom, Dad, I've come to see you."
These videos flooding Chinese cyberspace are actually deceased individuals "resurrected" using generative AI.
Using photos and audio from their lives, AI creates videos.
"I really wanted to see you. Are you doing well?"
Videos are created that make it seem as if the person is speaking. With AI learning, it can even converse in the exact tone of the individual.
A man who "resurrected" his deceased uncle after an accident, enabling him to converse with his grandmother every day, says, "I believe it satisfies a need."
Zhang Zhaowei (33) started a business last year using generative AI to "resurrect" the dead and has "resurrected" about 1,000 people so far.
The catalyst was a friend's request to "resurrect" their father using AI.
Zhang Zhaowei:
"(My friend saw the 'resurrected' father) and became very emotional, shedding tears. We realized what we were doing could help people."
This is a video reproduction of Zhang himself. It takes about a week to complete and costs around 4,000 yuan (approximately $600). Requests to see deceased children again or to resurrect grandparents from old photos come to Zhang daily.
■ Kobe Bryant Speaking Fluent "Chinese"...
On the other hand, such issues arise...
"Hello, fans in China. I'm Kobe Bryant."
Kobe Bryant, the American professional basketball player who died in an accident in 2020, inexplicably speaks fluent Chinese.
Cases of deceased celebrities being resurrected without consent using generative AI are on the rise, leading to criticism of "disrespecting the dead" and "violation of portrait rights."
Zhang ensures he obtains consent from the deceased individuals or their families to prevent misuse and discusses the potential of generative AI:
Zhang Zhaowei, Resurrecting the Dead with Generative AI:
"I feel like I'm saving people now. Bringing spiritual solace to people. My dream is for ordinary people to achieve 'eternal life' through the power of digital technology."
The rapid advancement of AI technology raises the question: is it bringing solace to the soul or disrespecting the dead? It poses a weighty inquiry.
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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️
それとは別に、一昨日、超有名経営者のAIがライブコマースを行い1時間で10億円を販売しました。藤子不二雄アニメのパーマンのコピーロボットを思い出しました。
✅ 家族の範囲とかでやるならば、遺族がそれで救われるなら、使いたい人は使えば良いと思います。
が、著名人などを使うのは、反対です。
かつてNHKが紅白でやった美空ひばりが一番有名な例だと思いますが、AIで「新曲」を出したり、本人が言ってもいない事を語らせるのは、使い方としていかがな物かと思います。
私は子供の頃からずっとZARDが好きなんですが、いつかZARDがその対象になってしまうのではないかと恐れています。
✅ 人が心の内側を言語化できない以上、その人を復活させることはAIにはできないと思う。
我々は、自分自身だって、なぜその感情が発生するのか、この局面でなぜそんな発言や行動に出てしまうのか、理解できないことも多いだろう。
それを言語化するだけの能力を、我々は持っていない。
だとすれば、表面に表現されるに至るアルゴリズムは全くブラックボックスであり、再現できるのは同じ絵面をした全く別の何者か、ということになる。
映像となるよりも、心の中で語りかけてもらうほうが、まだ、納得感はあるように思う。