記事要約
これまでの最大の赤字額は、リーマン・ショック後の2010年3月期の573億円。
【原 因】
新型コロナウイルスの感染拡大で、上半期の旅客数は激減。
⇒ 4、5月に国内線、国際線ともに前年同月比で9割減
現在、国内線は徐々に回復しつつあるが、例年通りの需要にはまだ遠い
国際線はまだ大きく回復していない。
【対 策】
業績を立て直すための構造改革策を実施
(1) 人件費削減のため、外部企業約10社に12月までに約100人を出向
⇒ 出向先はホテルのコンシェルジュや企業の受け付け業務
来春には400人以上の出向を見込む。
(2) 20年度末の機体数を、大型機を中心に当初予定から33機減らす。
⇒ 20年度に1500億円、21年度に2500億円のコスト削減をめざす
(3) 新たな格安航空会社(LCC)のブランドを立ち上げ(傘下のエアージャパンが母体)
⇒ アジアやオーストラリアなどへの観光需要※を見込む(22年度をめどに運航を開始)
※ 中距離路線を主に扱い、同じく傘下のLCCピーチ・アビエーションと差別化する。
(4) ピーチとの連携強化
⇒ ① ANAマイルをピーチのポイントに交換できるようにする
② 全日空で受けた貨物の運搬をピーチの機体でできるようにする。
(運航コストが安く、観光客の利用が多いLCCを有効活用する狙い)
(5) 新たな事業の育成(将来的に飛行機が飛ばせなくても収益をあげることを目指す)。
⇒ 保険事業に力を入れる
(のべ3600万人いるマイレージ会員の購買データなどを生かす)
ヤフコメ!ピックアップ
・ANAとJALは、国としても破綻させるわけにはいかない。経団連、金融庁などと
何かしらの形で支援すると思う。
・これだけ自粛すれば赤字になるのは当たり前。この状態がいつまで続くのかが
分からないのが問題。