「食事のマナー」知らないと恥ずかしい基本の基本
✍️記事要約
大人のエチケットとしてしっかり押さえておこう
全米で最もマナー・エチケットに詳しいとされるジョン・ブリッジズ氏。シーン毎にマナーから、マナー以前の超基本まで、最適解をまとめた同氏著の『ドアはあけたらおさえましょう』より、食事の場での正しいマナーや振る舞いについて一部抜粋してお届けする。パーティや会食などリアルが増えたときの参考に。
■レストランでの望ましい振る舞い、知っていますか?
・席に着いたら「携帯」はしまって
レストランの席についたらすぐに携帯をマナーモードにする。席についているあいだは、メールチェックをしないしメッセージも送らない。
・ナプキンはまず「膝の上」に置く
ディナーの席に着いたら、最初にするのはいつもナプキンを膝の上に置くこと。ベルトやあごの下にたくしこんだりしない。
・席を立つときは「イスの上」、「皿の横」は食事終了
食事中に席を外す場合、ナプキンは軽くたたんでイスの上に置いていく。テーブルの上ではない。食事を終えたら、ナプキンは軽くたたんで皿の横に置いておく。
・「一番遠いフォーク」から使う
洋式のコース料理の場合、席に着くと食器類やカトラリーが必要な順番に並べられているのがわかる。最初のコース料理が運ばれてくると、皿から一番遠くにあるフォークを使う。その料理を食べ終えたら、フォークを皿の上に置いたままにすると運ばれていく。
・自分のほか「もう1人分」運ばれてきてから食べる
給仕された食事が熱々で(あるいは冷え冷えで)食べるものであっても、自分の料理がテーブルに最初に運ばれてきた場合、もう1人分が運ばれてきてから食べ始める。
・女性が「フォーク」を取るまで待つ
同伴者たちと自分の料理が同時に運ばれてきて、テーブルに女性がいる場合、女性がフォークをとるまで紳士は料理に口をつけない。
・「どうぞお先に召し上がってください」と勧め食べてもらう
他の人の料理が給仕されていて、自分の料理は時間がかかるようなら、「どうぞお先に召し上がってください」と勧める。
・最初に「全部」切り分けない
最初に料理を全部小さく切ってしまわない。
・すんだ「皿」は重ねず置いておく
食事がすんでも皿を重ねたりしない。
・食べ終わったらフォークは「5時25分」の形に
食べ終わったら、時計の針が5時25分を指すときのように、皿の上にフォークとナイフを並べて置く。汚れたフォークなどはセットされていた場所に戻さない。
・食べる前に「塩」を振らない
食べる前に料理に塩を振らない。料理人に対してそのような失礼な態度をとらない。
・「食べてみたら?」と強要しない
健康上や宗教的な理由であれ、どんな場合でも相手の食事の決まりごとを尊重する。信条に反する食事を無理強いしたり、緊急治療室で一晩過ごす羽目になるリスクをとらせたりしない。「いいから、エビを食べてみなよ。死にはしないんだからさ」などと口にしない。
・「予約」は必ず入れる
予約をしない人はすぐにまわりからの評判が悪くなると心得る。やむを得ずキャンセルしたり人数を変更したりする場合、できるだけ余裕をもって事前に伝える。
■ワインの作法
・ワインは「おすすめ」を聞く
ワインは好きなものか、困ったらソムリエか同伴者に薦められたものを注文する。
・「赤ワイン」を頼むとき、「白ワイン」を頼むとき
概して、赤ワインは赤身の肉、トマトソースのパスタ、重めの主菜に合わせる。白ワインは魚、チキン、サラダ、軽めのソースのパスタに合う。
・「ラベル」「コルク」「テイスティング」の順に進む
ワインをボトルで注文すると、ソムリエによって運ばれてきて、ラベルを見せられ(実際に注文したものかどうか確認するため)、コルクを渡される(コルクが乾燥していないか確かめるため)。それから、ソムリエはグラスに一口分のワインを注ぐ。手短に試飲をすませ、そのワインでよければ、ソムリエに注ぐよう伝える。まずは同席者に、そのあとで自分のグラスに注いでもらう。
白ワインの場合、ソムリエはボトルをテーブル横のクーラーに入れて置いていく。赤ワインの場合は、テーブルにそのまま置いていかれる。
・注ぎ終わるとき「ボトル」を回す
ワインをグラスに注ぐとき、みっともなくしずくが落ちたりしないよう、ボトルを少し回しながら注ぎ終える。
・接待では「伝票」を自分に渡すよう前もって伝える
顧客を接待するときには、支払いをする責任がある。自分に伝票を渡すよう必ず事前に給仕に伝えておく。
・歓談のコツ
ディナーパーティで知り合った人と長く話そうとする必要はない。議論にならないような「前向きな話題」を心がける。自分の話にならないように、相手に質問をして会話を始めるのはgood.
■知り合い0のパーティーでどう振る舞う?
・知り合い0なら「料理」に並び、列の人に話しかけて
混雑したレセプション会場に入ったり、新顔としてディナーの席についたりすると、普段は社交的な人でさえ疎外感を感じるかもしれない。おしゃべりでない人ならなおのことだ。大勢の人が集まる場では、開場で壁の花にならないよう、バーやビュッフェがあればそちらに向かい、できるだけ人との接触をはかる。「列のここに並んでもいいでしょうか?」「もう注文はされましたか?」とたずねて会話のきっかけをつかむのもいい。
・お酒が飲めなくても「グラス」を掲げる
たとえお酒が一滴も飲めなくても、乾杯の際には必ずグラスを掲げる。空のグラスで乾杯もしない。その場にふさわしい気持ちで掲げれば、水のグラスでも乾杯は成立する。
・手土産のワインは「常温」で渡す
ディナーに招かれて手土産にワインのボトルを持っていくとき、「常温」で渡す。ディナーで飲むためではなく贈り物だと招待者に伝わるようにするためだ。
・贈り物は「直接」渡す
贈り物はいつでも招待者に直接渡す。パーティに贈り物を持参した場合、自分がいる間に贈り物を開けてもらえると思わないこと。
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