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イプシロン失敗 多方面に影響懸念[2022.10.12]

イプシロン失敗 多方面に影響懸念

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✍️記事要約

✅ 影響大のイプシロン失敗、次期大型ロケット開発に暗雲

打ち上げに失敗した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型固体燃料ロケット、イプシロン6号機。JAXAは今後、詳細な原因究明を進める方針だ。一方で、今回の打ち上げは民間移管の第一歩と位置付けられていた。イプシロンの一部の部品は、現在開発中の次世代大型ロケット「H3」にも使用される。将来の国産ロケット開発や打ち上げの運用の占う意味で重要だっただけに、影響は大きいとみられる。

イプシロンは、衛星搭載部が最上部にあり、その下に3つのロケットモーター(エンジン)がある。打ち上げ後に第1段から第3段まで順次、分離・燃焼し、推進力を確保するとともに、方向を制御しながら、目的の軌道に衛星を投入する仕組みだ。

12日午後に開かれた会見で、打ち上げ実施責任者のJAXAの布野泰広理事は「所定の軌道に入れられず、どこに行くか分からないため指令破壊した。姿勢制御に関わる部品のトラブルと考えられる。すべての可能性を洗い出して原因を究明したい」と説明。今後については「まずは原因究明から」と繰り返した。

ただ、今回の失敗は、多方面で影響を与えそうだ。

ひとつは運営管理面。イプシロンはH2Aロケットなどの技術を活用して開発され、6号機は打ち上げ能力を高めた強化型の最終号機だ。JAXAはさらなる性能向上を目指し、次世代型の「イプシロンS」を開発しており、令和5年度に実証機を打ち上げ予定としているが、影響は必至だ。

また、世界的にロケットの打ち上げは民間に移行する流れにあり、JAXAもイプシロンSの2基目から打ち上げ事業を民間移管させる方針。事業者にIHI子会社のIHIエアロスペース(東京都江東区)を選定した。6号機では、これまでJAXAが行ってきた打ち上げ前の整備作業のほとんどを同社主体に変更し、民間移管に向けた段階的な準備を進めていた。「民間移行の第一歩」と位置付けで、会見でも「(失敗は)非常に残念な結果だ」との声が上がった。

技術面の影響も少なくない。イプシロンSでは、技術や一部の部品を、開発中のH3と共通化させる方針だ。H3は現在、メインエンジンで見つかった不具合の対応で開発が遅れており、今回の6号機の打ち上げ失敗でさらなる遅延につながる可能性もある。

JAXAの山川宏理事長は「民間に移管していくプロセスの途中で、H3ロケットも現在開発中だ。色んな影響が出てくる可能性は否定できない」と述べた。

日本のロケットは「失敗しない」という安心感が最大の特長で、民間小型衛星の打ち上げ受注増を目指す日本にとって、失敗は痛手だ。布野理事は「海外のユーザーは失敗した後の対応をどうするかを見ている。そのために原因究明をしっかりしたい」と話すにとどめた。   ◇   ◇   ◇

☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ 今では成功で当たり前のような感覚になっているが
ロケットって部品点数が数十万点以上もあって、要求される品質もその辺の製品とは桁が違う
特に新設計なら予期しない不具合が出ても不思議ではない
→比較的安定的なのは何十年も前から使われてるものが多い
そういう意味では、今後もこういうことは起こり得るし、それは想定しておく必要がある
✅ こんなのは考え方次第かと。失敗しなければ分からないこともある、くらいに考えて、絶対に妙な意見に押されて開発現場が萎縮してはいけないと思いますね。多方面の影響を心配する時間があったら原因の究明に充てたほうがよほど有益ですし。次につながるものをいくつ得られるかで真価を問うべきかと。
✅ 記事のタイトルからして、日本人の失敗を許さないという風潮を感じられて失望している。
失敗しない事も大事だが、それを経験として捉えられないのではものづくりの後継も育たない。
経験に基づく技術の確立ほど強いものはない。マスコミ記事のタイトルなどで凹むような技術者にはならないように。

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