「コロナ禍以前と同等に戻す」新橋で100人の声聞いた［2023.5.20］

新型コロナウイルスの感染症法の分類が季節性インフルエンザと同じ5類に移行して15日で1週間。日刊スポーツのアンケート取材班は、東京都港区のJR新橋駅の新橋西口駅前広場（SL広場）で14～82歳の男女100人にアンケートを行った。マスクの着用について、17人が「場面を問わず着用する」、65人が「場面によって着用する」と回答し、なんらかの形でマスクを着用するとした人が82人に上った。「着用しない」は18人だった。

「場面によって着用」とした男性会社員（56）は「社内では外すが、人と会う時は着用している」と回答。女子中学生（15）は「お互いの素顔を見るのが気まずい」と語った。「着用しない」としたのは18人で男性会社員（48）は「海外の人との仕事が多く、先方に合わせた」と話した。「場面を問わず着用する」としたのは17人。介護職の女性（56）は「仕事柄常に着用している」と答えた。

　ドイツから仕事で来日した女性システムエンジニア（22）は「着用しない」と回答した上で、多くの人がマスクを着用する日本社会について「全く問題ない。それはそれで尊重する」と語った。

　マスクの着用については、新橋駅西口にある1つの出入り口を通過した通行人100人について、マスクの着用の有無を目視で数えたところ、午前11時過ぎの約5分間では80人が何らかの形で着用し、20人が着用していなかった。午後3時半ごろには、同じ場所で73人が着用し、27人が着用していなかった。

　5類移行について、5月8日のタイミングが「適切だった」と答えた人は55人。自営業の男性（71）は「どこかでけじめをつけるべき」、無職男性（69）は「世間がコロナに慣れてきた頃合い」と理由を語った。

　「遅かった」と回答したのは28人で、会社役員の男性（57）は「海外と比較して遅い。特にアフリカ出張からの帰国後、そう感じた」と海外と足並みをそろえるべきだと語った。公務員の女性（29）は「ニュースでもあまり取り上げられなくなってきていて、コロナが感染拡大しているという実感がないから」と答えた。

　「まだ早い」は9人だった。無職の男性（78）は「コロナはインフルとは違い、感染の恐怖がある」。別の男性（76）は「まだ収束していない。これからどうなるかは分からない」と警戒感を示した。専門学生の女性（27）は「医療従事者の友人はいまだに大変そう」と医療現場への配慮が必要と訴えた。

　「旅行、会食、趣味などコロナ禍で制限したり、自粛していた活動について」の質問では88人が「コロナ禍以前と同等に戻す」と回答。「キリがない」「遊びに行きたい」という声があがった。一方で「制限や自粛を継続する」と答えたのは12人。「持病があるから」や「職場に迷惑をかけたくないから」という意見もあった。また、「ソロキャンプなど、コロナ禍があったから始めて、趣味になったものもある」との意見もあった。

　「夏休みの過ごし方は今年変化しますか」の質問では89人が「変化する」と回答。小学生の子どもがいるという男性会社員（48）は「8月に沖縄、12月にグアムに行きます」と楽しそうに語った。出張で訪れた札幌市の女性会社員（56）は「コロナ禍でもアウトドア中心で楽しんでいた。今後も変わりません」と語った。【アンケート取材班】

　　◇　　　◇　　　◇