ビットコイン、2万9000ドル割れ
✍️記事要約
ビットコイン(BTC)は8月16日、前日の2万9400ドルから2万8930ドルまで下落、8月7日以来の安値となった(日本時間17日7時30分頃には、2万8910ドル付近)。
「ビットコインは、価格が2万9000ドル付近に留まったままで、まだ方向性を見つけられないでいる」と暗号資産リサーチ会社K33 Researchのアナリスト、ヴェトル・ルンデ(Vetle Lunde)氏レポートで述べた。
イーサリアム(ETH)も低迷して1820ドル付近、過去24時間で0.8%下落した。コインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は1.7%下落。
弱気相場の中、ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズ(Fundstrat Global Advisors)のトム・リー(Tom Lee)氏は大胆な強気予測を行った。CNBCに出演した同氏は、ビットコインETF(上場投資信託)が承認されれば、価格は現在の5倍以上に上昇すると述べた。
「需要は1日の供給量を上回ると考えているので、価格は15万ドルを超え、18万ドルになる可能性さえある」
米証券取引委員会(SEC)は現在、金融大手ブラックロック(BlackRock)をはじめとする、複数の現物ビットコインETFの申請を審査している。先週、SECはキャシー・ウッド(Cathie Wood)氏率いるARK21の申請に対する決定を延期した。
SOL、DOGE、MATICがアルトコインの下落を牽引
主要アルトコインは、CMIの1.7%下落やビットコイン、イーサリアムよりも大きく下落した。ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)、ポリゴン(MATIC)はそれぞれ24時間で5%~7%下落。
エックス・アール・ピー(XRP)は、7月中旬の判決がきっかけとなった上昇以来初めて0.6ドルを下回った。24時間で4.7%、過去1カ月で19%下落している。
「現在の値動きは、異常な低ボラティリティ、低レベルのレバレッジ、投機的な動きによって特徴づけられている」と資産運用会社VanEckの暗号資産リサーチ責任者マシュー・シゲル(Matthew Sigel)氏はCoinDesk TVで述べた。
「ボラティリティの低下は、大手暗号資産レンディング会社の倒産を招いた出来事があったにもかかわらず、過去1年のほとんどで続いている」
■ 金利懸念は継続
最新の経済データを受けて、アトランタ連銀のGDPNowは現在、第3四半期のアメリカのGDP成長率を5.8%と予測している。これまでの予想の5%を上回り、ポスト・コロナを見据えて経済が加速した2021年第4四半期以来、最も大きな四半期成長率となっている。
また17日には、7月の米公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が発表された。議事要旨によると、多くのFRB関係者は依然としてインフレ上昇リスクと追加利上げの必要性を考えている。
この2つのニュースから、米国債10年物の利回りは0.5%上昇して4.27%と15年ぶりの高水準に迫った。
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