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福岡「門限」でLCC乗客缶詰めに[2023.9.6]

福岡「門限」でLCC乗客缶詰めに

【記事詳細】Yahooニュース

✍️記事要約

✅ フィリピン機、福岡「門限」でUターン 乗客降ろせず11時間缶詰め

マニラ発のフィリピン格安航空会社(LCC)「セブ・パシフィック航空」の航空機が4日、目的地の福岡空港に着陸できずにUターンしていたことが国土交通省などへの取材で判明した。約60キロ離れた北九州空港にダイバート(代替着陸)したが、乗客を降ろすことはできず、その後、福岡空港の「門限」の午後10時を過ぎたため、マニラに引き返した。乗客はマニラを離陸してから約11時間、機内に缶詰め状態となった。

国交省福岡空港事務所などによると、航空機は4日午後4時25分ごろ、乗客125人を乗せてマニラの空港を離陸。同8時前後に福岡空港に着陸しようと試みたが、断念し「ゴーアラウンド(着陸やり直し)」をした。福岡空港の上空が混み合っており、再び着陸態勢に入る前に燃料が足りなくなる恐れが出たため、目的地を急きょ北九州空港に変更し、同8時36分ごろ着陸した。

 北九州空港で入国手続きができなかったため乗客は降りられず、その間に福岡空港の門限の同10時を過ぎた。航空機は北九州空港で給油し翌5日午前0時16分ごろに離陸し、同3時19分ごろにマニラの空港に着陸した。住宅街に近接する福岡空港は騒音対策で、午前7時~午後10時以外の離着陸を原則認めていない。

 セブ・パシフィック航空の日本の広報担当者は「事実関係を確認中」としている。

 航空政策に詳しい崇城大工学部の渡辺武憲教授は「国際線が出発地に戻るのは珍しい」と指摘。「飛行機が別の空港に着陸しても受け入れ態勢が整っていなければ乗客は降りられない。インバウンド(訪日外国人)が増える中、航空会社間で地上支援業務(グランドハンドリング)を連携強化するなどして緊急時も円滑に対応できる体制を構築すべきだ」と話す。 

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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️

✅ アメリカ、オーストラリアなどの海外では、カーフューが設定されている空港であっても罰金を支払えば降りられるなど、日本ほど厳格に運用されていません。そのため、外国の航空会社パイロットはまさか降りられないとは思ってもみなかったというところかもしれません。
福岡空港の混雑およびマニュアルでの着陸方式、北九州空港にCIQ(税関、入国管理、検疫)が常設されていないことなど、フィリピン出発前の準備段階での情報収集が甘かったことが、ギリギリの搭載燃料に表れているように思います。
空港会社、地域住民にとってインバウンドは貴重な経済効果。騒音対策とのバーターで失うものが大きいことも事実です。
✅ 空港は離発着が制限されている時間帯が定められている場合があります。それをcurfewカーフュー=「門限」と呼んでいます。航空会社も厳守する必要があります。
 一部論者は、空港会社が勝手に定めたものかのように考え、利用客の迷惑などから、24時間化を主張します。しかし、「門限」が設定される理由は、深夜時間帯の騒音問題対策です。乗客、航空会社、空港会社の3者だけでなく、国、周辺自治体、周辺地区の住民などを含めた中で決められている訳で、そう簡単には変更できるものではありません。
 また、よく話題になるダイバート(divert)=着陸空港変更ですが、特に国際線の場合、税関、入国管理、検疫ができるかどうかが問題になります。他にも燃料補給、自社空港スタッフの有無、手荷物及び貨物の扱い、なにより乗客の最終目的地までの移動手段など、「近くの空港で受け入れる」というのは簡単に見えて、実はハードルが高いのです。
✅ 今回のケースでは福岡空港で着陸を試みたが着陸やり直しとなる「ゴーアラウンド」になったのが天候理由なのか、それとも技術的な問題なのかは不明であるが、ゴーアラウンドは基本的には安全を最大限考慮しての判断で、再度着陸態勢に入る前に燃料が足りなくなる恐れがある場合は優先着陸を要求するべきだった。

ただ、セブパシフィック航空便も上空が混雑していたとはいえ、1回のゴーアラウンドにも対応できない残燃料だった点については問題だと思う。もう少し余裕を持ったジェット燃料を搭載すべきだった。今回のように代替空港で入国手続きができずに出発地であるマニラへ戻ったことは残念であり、こういったリスクがあるのであれば、ゴーアラウンドをすることに躊躇し、強行着陸するパイロットが出てくるかもしれず、安全面でも問題になる可能性もある。入国手続きが可能あればダイバート、できないのであれば優先着陸を要請する方法もあっただろう。

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