マイナ保険証、国家公務員の利用率4.36%にあふれる憤慨
✍️記事要約
「マイナ保険証」の国家公務員の利用率は4.36%。
2月4日、朝日新聞が報じた数字に波紋が広がっている。
マイナ保険証の全体の利用率は2023年4月の6.3%をピークに12月は4.29%と8カ月連続で減少。11月の利用率は4.34%だった。
朝日新聞は国家公務員とその家族が加入する国家公務員共済組合のマイナ保険証の利用率が記載された厚労省の文書を入手。そこに記された2023年11月の利用率は、以下のとおりだったという。
・総務省 6.26%
・内閣府や農林水産省など4省庁 5%台
・厚労省 4.88%
・文部科学省や法務省 4%台
・外務省 3.77%
・防衛省 2.50%
政府は現行の保険証を原則廃止し、2024年12月2日からマイナ保険証に移行すると閣議決定している。マイナ保険証の利用促進を訴えている厚労省でさえ4.88%、防衛省にいたっては最低の2.50%という低い利用率に、SNSでは憤慨する声が多く上がった。
《マイナ保険証なんて国家公務員ですらたった4.36%しか使っていないのに、現行の保険証を廃止してまでゴリ押しするなよ…》
《一般国民どころか公務員さえこの有り様。マイナ保険証は、完璧に失敗ですね》
《嗤うしかないが、一体どうするのだ?これ。河野太郎は言う事を聞かない自衛隊員や公務員を全員、分限免職にでもするつもりなのか?》
2023年12月12日、河野太郎デジタル担当相は記者会見で、現行の健康保険証を廃止する方針について、「イデオロギー的に反対される方は、いつまで経っても『不安だ』『不安だ』とおっしゃるでしょうから。それでは物事が進みませんので、きちんとした措置をとったということで進めます」と述べ、批判を浴びた。
SNSでは河野氏の発言への批判が再燃している。
《制度を作った側の公務員さえほとんど使っていないというポンコツさ これでも利便性が知られれば~とか、イデオロギー~とか 主張するのでしょうか》
《河野さん見てますか?国家公務員特に防衛省で「イデオロギー的に反対する人が多いみたいですよ」》
《国家公務員にも全く使われず、一番利用率が低いのは防衛省で2.50%...個人情報などを「防衛」しなければならない重要性を、職業上よく理解しているから?》
ここで思い出されるのが、2022年11月16日の衆院内閣委員会での質疑だ。立憲民主党の山岸一生衆院議員はこう切り出した。
「政府はマイナカード普及の一環として、国家公務員の身分証との一体化を進めてきました。2016年から実施しておりますが、今回わたしが調べましたところ、一部の省庁では実施していないことがわかりました」
山岸氏が示したのが、「国家公務員身分証の個人番号カード一元化における問題点等について」という文書だ。
政府は2016年から、霞が関の中央省庁でマイナカードを身分証に利用しているが、文書はその直前の2015年11月6日付で、内閣官房、警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省が連名で政府に提出したもの。
文書は、マイナカードを身分証として使用することの問題点として、「職員の人定把握の容易性」をあげている。「紛失・盗難等により、職員の氏名、住所、年齢等を所属省庁とともに把握できる」とし、外国情報機関などが取得したり、一般人がネットなどで拡散したりすると、「職員やその関係者に対する危害・妨害の危険性が高まる」と指摘。
マイナポータルにアクセスすれば閲覧できるため、「個人情報を一括して盗まれ、それらを基にした職員個人に対する不正な働きかけに利用される可能性が否定できず、最悪の場合、秘密情報の流出につながる」とし、「内閣官房の一部、警察庁、公安調査庁、外務省及び防衛省」について、身分証との一元化の適用除外を求めている。
山岸氏は、「政府部内でこんな文書が取り交わされるケースは見たことがない。非常に異例な文書だ」と谷公一国家公安委員長(当時)に政府の見解を求めた。
答弁した谷氏は「2015年当時の判断として、身分証とマイナンバーカードを一体化し、これが盗まれた場合など、警察の対抗勢力に職員の所属省庁・住所・氏名等を一括して把握されるとの懸念があったことから、一部の関係省庁とともに一体化を見送ることにした」と文書の内容を認めた。
その上で、他省庁の運用実態や政府の方針を受けて、警察庁でも身分証に利用する方針だとし、「早期に実現されるよう指導していく」と述べた。
山岸氏は、河野太郎デジタル担当相にも見解を求めた。河野氏は、「すべての国家公務員が身分証として使うことをすでに決めていますので、民間にもぜひぜひ、どんどん活用してもらいたいと思っている」と話した。
外務省が3.77%、防衛省が2.50%と明らかにされたマイナ保険証の低い利用率。これで12月に本当に紙の健康保険証を廃止できるのだろうか。
■英訳
The utilization rate of the "My Number insurance card" among national civil servants is 4.36%.
On February 4th, a reported figure by the Asahi Shimbun has stirred controversy.
The overall usage rate of the My Number insurance card declined for the eighth consecutive month, reaching 4.29% in December from its peak at 6.3% in April 2023. The November usage rate was 4.34%.
The Asahi Shimbun obtained a document from the Ministry of Health, Labor, and Welfare, which disclosed the utilization rates of the My Number insurance card among national civil servants and their families. In November 2023, the rates were reported as follows:
- Ministry of Internal Affairs and Communications: 6.26%
- Cabinet Office, Ministry of Agriculture, Forestry, and Fisheries (four ministries): 5% range
- Ministry of Health, Labor, and Welfare: 4.88%
- Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, Ministry of Justice: 4% range
- Ministry of Foreign Affairs: 3.77%
- Ministry of Defense: 2.50%
Despite the government's decision to transition to the My Number insurance card from December 2, 2024, even the Ministry of Health, Labor, and Welfare, advocating for increased card usage, reported a usage rate of 4.88%, and the Ministry of Defense had the lowest at 2.50%. This low adoption rate has sparked criticism on social media.
On December 12, 2023, Minister Taro Kono defended the plan to abolish the current insurance card, stating, "Those ideologically opposed will continue to express concerns indefinitely. In order to make progress, we will proceed with proper measures." This statement has reignited criticism on social media.
The discussion also brings to mind the concerns raised in November 2022 by opposition lawmaker Kazuki Yamagishi regarding the integration of the My Number card with national civil servants' identification. A document from November 6, 2015, raised issues about the potential risks associated with integrating the My Number card as an identification card for civil servants, citing concerns about the ease of grasping personnel information and the potential for harm if the card is lost or stolen.
The revelation of the low usage rates, especially in key ministries, raises questions about the feasibility of completely phasing out paper health insurance cards in December.
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☘️ヤフコメ❗️ピックアップ☘️
保険証の廃止に対しては、国民の過半数が否定的な見解を持っているにもかかわらず、それを強行するというのはいかがなものか、という意見には政府は耳を傾けることはないのだろうか。
マイナ保険証の国家公務員の利用率が低いということは、やはり政府の足元においても、その制度のセキュリティに関する疑念があるということを示している。特に個人情報の保護という観点では、「総点検」の後も問題が続いていることを見ると不安が残るといわざるをえない。
今国会では「令和の政治改革」が焦点であるので、十分に議論する時間をとることが出来ない可能性もある。また、「任意」で取得のマイナカードを、「実質義務化」するのは政策として問題があるだろう。やはり保険証の廃止は延期、ないし撤回する必要がある。
✅ マイナンバーカードは導入プロセスそのものが非常に怪しいです。
次から次へと適用範囲が拡大されてきたマイナンバーカードは、そのすべてが後出しジャンケンでした。当初は隠されていた本来の要件が次第に姿を表して来た感じですね。
マイナンバー事業を受注してきた4社が、自民党の政治資金団体に計5億8000万円を献金してきたという報道もあります。
おそらく、裏ではグランドデザインと全体のロードマップが決まっているのではないでしょうか。
あらかじめ計画されていたマイナンバーカードの追加の役割が公表される度、各段階で利権おかわりを出来るようになっている。
マイナンバーカードの名称変更についても、利権おかわりのロードマップに組み込まれていたという気がしてなりません。
そう至ったことをには一切触れず、強硬姿勢を見せる河野大臣には不信感しかありません。
✅ せっかくマイナンバーカードを取得したので、マイナ保険証を使おうと考えたのですが、病院個々の診察券は別に提出しなくてはならないのでしょうか。結局、今までの保険証と病院の診察券を入れているビニールファルダを窓口にまとめて出したほうが便利だと思い、マイナ保険証は使っていません。病院の診察券もマイナ保険証に組み込んでもらえるなら、マイナ保険証だけ提出すればいいので使い勝手は良くなると思う。
もしすでに病院の診察券も組み込むことができるようになっていたのなら、勉強不足ですいません・・・その時はこれからマイナ保険証を使用します。